黒字倒産の理由はキャッシュフローの悪化?改善策は?

会社が黒字なら倒産するわけがないと無条件で思ってしまっていませんか?しかし黒字で利益を出せているのに倒産する黒字倒産に陥る会社はけっして少なくありません。黒字倒産が起こる会社がある中、赤字なのに倒産しない会社もあります。

黒字倒産が起こる理由

会計上収入が支出を上回ることが黒字という状態です。支出を収入が上回っているのに倒産してしまう理由としては、損益計算書上で利益が出ているのに手元に現金がない状態であることが理由です。例えば売掛での取引の場合、売上は成立していますが現金はすぐに手元に入りません。仕入代金を支払う必要があるのに、現金がないことで資金繰りは苦しくなります。業績が良くても資金繰りに行き詰まってしまうと黒字倒産という状態になる可能性があります。

在庫の扱いにも注意

そして在庫の扱いも黒字倒産に関係します。損益計算は売上が実際にあった在庫のみを売上原価として計上しますので、売れなければ在庫は支出として計上することができません。収支だけ見れば黒字に見えても、実際は仕入れで現金が減り会計上は支出になっていないといった赤字状態であるケースもあります。黒字倒産は過剰在庫、販売不振、そして資金繰りの悪化ということが原因で起こることを理解しておきましょう。

赤字でも倒産しない会社があるのはなぜ?

赤字なのに倒産しない会社の場合、売掛期間を短くして支払いを掛けにするといった手元に現金を残すことができる状態をキープしていることが挙げられます。ただし赤字状態が長期間続けば倒産リスクは高くなりますので注意は必要です。

黒字倒産を回避するには?

黒字倒産を防ぐためにキャッシュフローを良くすることが大切です。手元にどのくらい現金を残せるかによって資金繰りが変わりますので、この現金の流れであるキャッシュフローを改善させて黒字倒産を回避しましょう。キャッシュフローを改善するために、損益計算書以外にキャッシュフロー計算書を見ながらお金の流れを把握していくことが大切です。売掛と支払いのバランスを調整していくことになりますが、売掛金を先延ばしにしないことや反対に仕入れなどの支払いを先延ばしにすると資金繰りは改善できるでしょう。

キャッシュフローの改善を

損益計算書上は黒字なのに現金が手元にないことで黒字倒産に陥る場合もあります。この黒字倒産を回避するためにキャッシュフローの改善が必要ですので、売掛と支払いのバランスに見直しを行うことを始めましょう。運転資金がかからず都度現金で支払ってもらえる事業の場合には資金繰り容易なため、事業が継続しやすいですが掛が発生する場合には注意が必要です。