売掛金は掛取引で商品を売ったときに、代金を受取る権利といえます。
対する買掛金は、掛取引で商品を買った場合に発生する債務です。
キャッシュフローは、企業活動や財務活動により実際に得た収入、そして外部に対する支出という2つのお金を総称したものであり、売掛金増加と買掛金減少が影響を与えます。
売上に計上するタイミング
現金と引き替えて品物を渡す商売なら、売れたタイミングが入金日となり、そのまま売上額になります。
現金の流れと売上計上のタイミングが同じなら問題ありませんが、掛けによる売上は商品納品の時点で売上として認識することが多いといえます。
この考え方を引渡し基準といいます。
発生主義で計上した売上代金の請求権

現金の動きに沿って行う現金主義とは異なり、取引が実際に発生した時に経理を行うことを発生主義会計といいます。
現金主義の場合には現金を受取るまで売上がないものと考えるために売上計上するタイミングが遅くなりますが、発生主義なら商取引の流れで売上計上することが可能ですので合理的に考えることができます。
発生主義会計で計上した売上代金を請求する権利が売掛金です。
ただし、売上計上して帳簿上は利益が出ていたとしても、売掛金を回収するまでは資金にはなりません。
利益と資金を算出した時のズレ
キャッシュフローに掛け取引が影響する理由は、利益と資金の算出方法から確認できます。
利益は売上から売上原価と経費を差し引いて算出します。
対する資金は、入金から出金を差し引きます。
利益は収益から費用を差し引いて算出しますが、資金は入金から出金を差し引くだけであるため、ズレが生じます。
具体的な例
仮に、50万円で仕入れた商品を80万円で掛売りし、40万円は回収したとします。
仕入れ代金は現金で支払った場合、利益は売上の80万円から仕入れ代金の50万円を引き30万円です。
一方の資金は、売掛代金の入金40万円から、仕入れ代金の50万円を差し引いてマイナス10万円になります。
損益計算書上の利益は30万円でも、実際は10万円不足している状態であり、損益計算書の利益と資金を一致させるためには売掛金残高の40万円の回収が必要です。
支払条件の見直しがキャッシュフローを改善させる
売掛金が発生し、残高が増えていれば、次第にキャッシュフローを圧迫します。
掛売りした80万円を現金で回収し、仕入れ代金50万円の支払いまでの期間に余裕がある場合、買掛金の50万円が発生しますが、一時的に80万円が手元に残るため資金に余裕ができます。
早く売掛金を回収し、できる限り買掛金の支払いは遅らせることができれば、キャッシュフローによい影響を与えられるでしょう。


