企業経営を行う上で、キャッシュフローという言葉が頻繁に使われます。
キャッシュフローを把握することは重要なことといわれているものの、実際に何を確認できるのでしょう。
そこで、キャッシュフローの意味と、把握できることや確認の必要性を解説します。
キャッシュフローとは
キャッシュフロー(cash flow)とは、一定期間でのお金の流入や流出など流れを意味しています。
企業や財務の活動で得た収入から支払いなどを差し引き、実際に手元に残るお金がどのくらいか知る上で、金銭の流れを知ることは重要です。
損益計算書とは違った実情に即したお金の収支を把握できます。
キャッシュフロー計算書とは
企業経営の状況を現預金の増減によって明確にする会計手法がキャッシュフロー計算書です。
欧米企業にはキャッシュフローに基づいたキャッシュフロー計算書の作成が義務付けられているため、より重要視されているといえます。
日本の場合でも1999年度から、上場企業に対しては財務諸表の1つとしての作成が義務付けられるようになりました。
中小企業の場合、キャッシュフロー計算書の作成は義務付けられてはいません。
ただ、一定期間のお金の流入出を把握することができる書類のため、資金繰り管理という意味でも作成したほうがよいといえます。
損益計算書で把握できる内容
流入するお金はキャッシュイン、流出するお金をキャッシュアウトといい、キャッシュフローでは2つの流れ(フロー)をあらわします。
日本の商取引では、商品やサービスを販売・提供し、そのときには代金を受け取らず、後日後払いで支払ってもらうことが一般的です。
そのような掛け取引においても、先に帳簿上はその代金が売上として計上してされます。
そのため、決算書の損益計算書に記載される売上高や純利益などは、実際のお金の流れとは即していない状態です。
キャッシュフローの確認の必要性
企業経営の中で、材料や製品の仕入れや従業員の給料、その他経費の支払いに必要なお金が手元にどのくらいあるのか、前もって把握しておくことはとても大切なことです。
手元にどのくらいのお金があるか把握できていないと、実際に支払いをする場面で不足が生じることとなり、資金がショートすれば会社は倒産する恐れもあります。
利益は意見、キャッシュは事実ともいわれるほど、キャッシュフローを知っておくことは企業経営において極めて重要です。
キャッシュフローの意味を再度理解し、企業経営に役立てるようにしてください。