ファクタリングは大手の方が本当に安心?そのメリットとデメリットとは


ファクタリングで大手といえばどのファクタリング会社を指すのかわからないという方もいることでしょう。

大手と耳にすれば、安心して契約し資金調達できると考えるのは当然ですが、必ずしもメリットばかりとは限りません。

そこで、ファクタリング会社の大手とはどのような企業なのか、相談することのメリットやデメリットについてお伝えしていきます。

 

ファクタリング会社の大手とは?

ファクタリングのランキングや一覧などをみても、どこが大手や大企業と呼ばれるファクタリング会社なのかわかりにくいと感じることもあるでしょう。

まず「大企業」と「中小企業」を法律上の定義で区別する場合には、資本金と従業員数で決まります。

中小企業の規模は法律により以下のように決まっており、

  • 卸売業…資本金1億円以下 従業員100人以下
  • サービス業…資本金5000万円以下 従業員100人以下
  • 小売業…資本金5000万円以下 従業員50人以下
  • その他の業界…資本金3億円以下 従業員300人以下

となっています。サービス業は従業員100人以上、小売業は50人以上なら大企業に含まれることになり、さらに業界内で規模や知名度が上位の企業が大手企業と呼ばれています。

ファクタリングはまだ日本で十分に周知されている資金調達の方法といえないため、企業の規模が上記を上回っており、業界内で知名度が高かったとしても大手と呼ばれることはないといえるでしょう。

ただ、ファクタリング会社の中でも銀行系の場合には、銀行が出資する子会社なので母体の大きさから大手と呼ばれることがあるようです。

 

銀行系ファクタリング会社なら安心?

メガバンクと呼ばれる大手都市銀行などが、ファクタリング業を営む子会社を保有していることもあります。「みずほファクター」や「三菱UFJファクター」などでは、ファクタリングや代金回収などのサービスを提供していますし、他にも地方銀行などがファクタリングをサービスとして提供するケースなどもあります。

メガバンクなどの子会社である銀行系ファクタリング会社なら、大手であるため安心感も高いといえます。さらにファクタリングを専門とする独立系のファクタリング会社よりも、手数料を低く抑えることができることもメリットとなるでしょう。

ただし銀行系での契約は3社間のみ

業者の比較で注意したいのは、大手である銀行系ファクタリング会社の場合、ファクタリングの契約に2社間の扱いはないということです。

売掛先に通知・承諾を得ることが必要となる3社間ファクタリングのみの取り扱いであるため、中小企業の多くが希望する2社間ファクタリングで契約はできません。

さらにデメリットとしてあげられるのが、子会社の銀行系ファクタリング会社で契約した場合、親会社の銀行にその事実は当然知られることになる点です。

ファクタリングの利用が銀行に伝わってしまえば、企業格付けに影響を与えることとなり、融資を受けたくても審査でその事実が障壁となってしまいます。

そして銀行系であることから、独立系ファクタリング会社と比較すると審査は厳しいものとなり、結果が出るまで時間がかかることも留意しておいてください。

実際に銀行系ファクタリング会社で契約したとき、現金を受け取ることができるまでの時間は2~3週間かかることもあります。

ファクタリングを資金調達で利用する理由の多くが、すぐにお金が必要というケースがほとんどのため、ニーズに対応できないことはデメリットといえます。

 

2社間取引を行う大手は存在しない?

銀行系以外でも、大手と呼ばれるグループ企業がファクタリングサービスを展開しているケースもあります。

その1つが「GMO BtoB 早払い」で、GMOグループの一部上場企業GMOペイメントゲートウェイ株式会社が提供する2社間ファクタリングサービスです。

サービス名にファクタリングという言葉は使われていませんが、内容は2社間ファクタリングと同様のものといえます。

GMOペイメントゲートウェイは、そもそもクレジットカード決済サービスや、公共料金・プロバイダー料金などをコンビニ決済など非対面で可能とするサービスを提供しています。

そのGMOが提供する「GMO BtoB 早払い」は、入金まで時間がかかる請求書を現金化し、資金調達につなげてもらおうという売掛債権(売掛金)の買取りサービスです。

サービス内容は2社間ファクタリングと同じであり、上場している大手企業では初といえます。

上場大手企業がファクタリング業界に参入してきたことは、ファクタリング取引そのものの信頼性の高さや安全性を証明しているともいえるでしょう。

利用するメリットとデメリット

「GMO BtoB 早払い」を例に見ると手数料上限は10.0%と安いことが特徴で、最短2営業日で審査の回答・入金を可能としていること、さらに債権譲渡登記なしでオンラインによる対応も可能としていることがメリットです。

ただし審査の回答を得て、入金されるまで最短でも2営業日かかります。大手であるため、審査も慎重に行われることが想定されると考えれば、即日現金化したいというケースには向きません

さらに買取対象となる売掛債権は1億円までと上限が大きいことはメリットであっても、最低100万円からという下限も設定されています。さらにスポット的に利用する場合には、300万円以上の売掛債権でなければ利用できません。

数十万円単位などの少額債権を現金化したいという中小企業のニーズには対応できませんし、法人のみ契約可能となっているため個人事業主は利用できなくなっています。

法人であっても比較的規模の大きな企業が対象となることや、税金などの未納があれば原則買取不可としていること、銀行融資を断られている場合は要相談とされているため、それらを踏まえた上で申し込みが必要です。

 

本当に大手のファクタリングのほうが安心?

資金調達するなら大手のほうが安心だと感じる経営者もいることでしょうが、ファクタリングを専門とする独立系のファクタリング会社のほうが様々な点で柔軟な対応が可能なのでおすすめです。

審査のハードルも低く、赤字決算や債務超過、税金滞納という状態であっても相談に応じることはできます。少額債権や個人事業主でも利用可能であることも独立系のファクタリング会社ならではです。

ただ、独立系であっても買取可能とする売掛債権に下限を設けていることや、個人事業主の利用はできず債権譲渡登記は必須としている優良企業はあります。

債権譲渡登記は法人のみが利用できる制度なので、登記を必ず必要とする場合には個人事業主はそもそも契約不可であることを意味しています。個人事業主がファクタリングで資金調達する場合には、債権譲渡登記なしで対応可能であり、取引相手を法人だけに限定していない業者を選ぶことが必要です。

ファクタリングで資金調達する際には、大手かという企業の規模ではなく、求めているニーズに対応可能かという点で業者を比較したほうがよいといえるでしょう。

 

まとめ

本来であれば、大手と呼んでもよいファクタリング会社も複数ありますが、業界そのものの知名度の低さで中小企業扱いとなっているファクタリング会社も少なくありません。

ただ、大手の上場企業もファクタリング業界に進出したことで、今後はさらにファクタリングへの注目が高まり大手と呼ばれるファクタリング会社も増えてくる可能性も出てくるでしょう。