2020年03月30日

循環取引・架空取引は立派な犯罪です。

いつも当社ブログをご覧になって下さり誠にありがとうございます。
ピーエムジー株式会社 営業部の藤嶋でございます。

 

突然のタイトルで驚かれた方もいらっしゃるかと思います。

ただ、実際に弊社が巻き込まれた詐欺事件についてご案内させていただきます。

 

昨年度末の詐欺事件です。

内容は銀行・ノンバンク・企業などに対して循環取引・架空取引(私文書偽造なども含め)などの詐欺行為を行い、

銀行・ノンバンク・クラウドファンディングなどの会社をだまし、

資金を調達したFEP株式会社(エフイーピー 会社住所:大阪市中央区南本町三丁目3番5号 代表取締役:木下直義 キノシタナオヨシ)(以下「FEP」といいます)について皆様にお話しします。

まずFEPという会社は、大阪に本店を置き、東京にも支店を持っていて
主に家電製品の輸入・製造・卸・販売をする会社です。
※ホームページもあり
https://www.fep-tv.com/

年間売上高は95億近くあり直近の決算でも黒字計上、山梨に自社工場をもちビックカメラと限定商品をだすなど、

一見は業界でも注目の会社でした。

当時の弊社への申込み形態は「二社間ファクタリング、債権譲渡登記は設定しない」ということがFEPの希望で、

申込み経緯は、「ホームページ」からの問い合わせでした。

また、申込理由は「支払い先行となり1.5億必要です」ということでした。

ピーエムジーのことはなぜ知っていたのかと聞くと,

金融コンサルタントらしき「バンカーズ・アイの山田」というコンサルタントがFEP代表・木下へピーエムジーを勧めたと本人から聞きました。
http://www.bankers-eye.jp/company.html
※注意 あくまで本人が証言したことをもとに作成しております。

資金使途については、売掛先との入金サイトが60日~83日

買取債権①:N社は末日に請求書でしめて、翌々月の末日

買取債権②:上新電機株式会社は末日に請求書でしめて翌翌々月の22~23日)と長く反対に買掛先への支払いは注文時もしくは注文した月の末日までに支払わなければいけないので常に支払い先行になり、それと重なり消費税の増税によってメーカーからの注文数が急激に増加したが原因で買掛先に支払いをするということでした。

また、それに関連する書類関連もあるとのことでした。

弊社に必要な書類をアナウンスしている中、すぐにまた別の金融コンサルタントからも申込みが入りました。

細かい部分もヒヤリングしていき審査部へ審査依頼をかけました。

個人的な印象として、まじめで今後のビジョンもしっかりしていて
書類等も迅速に対応してくださり、全体的に良い印象でした。

簡易的な情報ですが
以下、決算書情報です。

長期借入金
・常陽銀行      1.3億
・城南信用金庫    1.1億
・きらぼし銀行    0.9億
・山梨中央銀行    0.2億   その他にもあり
計 3.9憶

短期借入金
・きらぼし銀行    3.8億
・徳島銀行      1.1億
・山梨中央銀行    1億
・筑波銀行      1億   その他にもあり
計 8.1憶

私募債
・常陽銀行      1.2億
・徳島銀行      0.4億
・山梨中央銀行    0.5億 その他もあり
計2.6億
負債の部 合計17億

貸借対照表では
流動資産が23億に対して負債の部合計で17億

勘定科目
売掛金の内訳書 (2019年5月31日決算時点)
・ 上新電機     4億
・ エディオン    2億
・ N社      2億
・ ビックカメラ   1.5億
・ ヤマダ電機    1億
・ NTTコム    0.9億
・ グリーンライフ  0.6億 その他にもあり
売掛金は18億以上保有していました。

ちなみにこの決算書を作成したのは

安田紘一税理士事務所 税理士 安田 紘一 でありました。
ホームページはなく、ネット上では下記サイトで一応確認できます。
https://zeianswer.me/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%BA%9C/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%B8%82%E5%A4%A9%E7%8E%8B%E5%AF%BA%E5%8C%BA/46141/
※事件後、何度か電話しましたが、応答がありませんでした。

話は戻りますが、一通りの審査資料をもらい、審査部へ提出しました。

審査部からの話では売掛先の与信状況は非常によく
業界でもトップクラスの企業であり、買取る債権については申し分ありません。

そのうえ、買取企業との書類についても請求書はもちろんのこと、

その他成因書類(一括仕入稟議書・商品発注票/納期回答書・納品書・物品受領書・発注書)もありました。

保有債権は上場企業ばかりですので、弊社の審査基準は問題なく通過するのではないかと思いました。

また、FEPについても決算書上も債務超過はおこしてなく、目立って悪い部分もないようでした。

企業情報機関の評価も悪くなかったため、こちらも弊社の審査基準を通過できるもではと思っておりました。

少し経ち、審査部より審査結果が出てきました。
結果は、可決であったが、金額は減額となり5千万。

FEP代表・木下にすぐに電話したところ、「是非ともお願いしたい」ということで
弊社との取引が2019年9月にスタートしました。

その後、10月、11月とファクタリングサービスをご利用いただきました。

11月のご契約を締結したのちに
弊社へ同じ金融コンサルタントから紹介で一社申し込みがはいりました。

その会社は株式会社イースター(会社住所:横浜市中区相生町六丁目100番地 代表取締役:松島康倉)(以下「イースター」といいます)でした。
http://www.eco-easter.com/company.html

私自身、FEPの担当で直近の取引先は把握していましたので、このイースターの申込が入った際、FEPの取引先ではないかと思いました。

内容を少し確認すると
横浜にある家電の卸・販売をしている会社であり
年間売上高は200億近くあり、取引先も優良な企業ばかりで
企業情報機関の評価も良いと聞きました。

この時点で、FEPの取引先であると確信したため、代表・木下へ確認しました。

代表木下は「イースターは、売掛先であり債権債務の関係であるが個人的な資金の借り貸しはまったくない」とおっしゃっていました。

ファクタリング契約では、売掛先の与信状況が大きく左右されるために
売掛先であるイースターが資金困難な状況になるとFEPに影響が出てしまうので少し懸念しておりました。

しかし、弊社との11月の契約では、イースターは買取り債権の対象にはなっていませんでした。

そのうえ、今までFEPは契約違反もなく、業務委託契約に基づき、集金代行業務も契約通りに遂行していました。

私情で付き合うような関係でもなかったため
これ以上はイースターの担当者に任せる結果になりました。

その後、審査も可決になったようで
弊社とイースターの取引は11月からスタートしました。

話は、FEPに戻ります。

それからFEP・代表木下から、12月に入ると「中国の旧正月が2月で、この先ももしかしたらファクタリングを利用するかもしれない」とおっしゃっていました。

もともと、11月の契約を最後にされるとおっしゃっていましたが、
本人としては、少し資金繰りがうまくいかなかった。その理由としては、銀行に追加の融資をお願いしていてそれが年明けまでずれ込んでしまうことが原因であるとおっしゃっていました。

しかし、中国が休みになることからその月の分を先に支払うということであり、何かトラブルが起きたわけではないともおっしゃっていました。

内容としても、特段と問題視しなくてはいけないこともなかったので
次回の契約依頼を審査部へかけました。

FEP・代表木下とも次回の話もしていて、再度ご利用する手配は整えておりました。

12月のご集金を代行していただく日は、12月24日と12月27日の二回です。
それまでにも12月は来年の打ち合わせもかねて一週間に一度は会っておりました。

12月23日
営業終了後、打ち合わせで会いましたが変わったところはありません。

12月24日
朝一で連絡を取り合い、入出金の確認を。
その後、FEP・代表木下から着信があり
本日の集金代行は午後1:00頃になりそうだと連絡がありました。

しかし、1:00を過ぎても入金が確認取れないため、
こちらから連絡をしました。

すると代表木下は「売掛先からリコールの電話がきて、入金がされていない」と
また、「売掛先に確認したところ、一週間ほどで入金してくれる」ともおっしゃっていました。

ここで、おかしいと気づきました。

買取り債権は、どちらも東証一部の上新電機株式会社とN社です。
https://www.joshin.co.jp/joshintop/outline4.html

まず、常識的に考えて
そのような会社が当日にリコールの電話をするなんてことは、考えにくい。
ましてや、証拠書類などないうえでそんなことはしがたいと。

どちらの会社も売掛金の入金サイトは60~83日と長いため
この先の成因書類(一括仕入稟議書・商品発注票/納期回答書・納品書・物品受領書・発注書)などもすでにお預かりしていました。

現在買取している売掛債権は、60~83日前に納品・販売しております。

なぜ、今なのかという疑問が浮かんできました。

当然、状況の説明と証拠書類の開示をFEP・代表木下へ求めたところ
具体的な説明はなく、一切証拠もない状況でした。

このような状況ですと弊社としても対応策が限られてしまいます。

なので、FEP・代表木下に再度求めました。

以下、売掛金債権売買契約書(一部抜粋)

第3条(契約条件)
(9)前各号の他、原契約につき、譲渡禁止特約、解除・取消・無効・相殺事由など、第三債務者が支払いを拒絶する理由が現に存在せず、かつ、売主の調査範囲内において第三債務者の信用状態に懸念すべき事情が現に存在しないこと。

第14条(契約解除)
1.売主又は買主は相手方が本売買契約又はこれに付随する売主と買主の間の個別契約(以下「本売買契約」といいます)の各条項に違反したときは、その相手方に対し、何らかの通知催告を要せずただちに本契約を解除することができるものとします。

2.売主又は買主は、相手方が本売買契約書等の各条項に違反する可能性があると判断した場合、相手方に対し、当該可能性を是正する機会を与えるために、一定期間を与えて情報の開示及び事実関係の説明を求めることができるものとします。当該期間内に相手方が情報開示に応じず又は相手方から明確かつ合理的な説明がなかった場合は、前項本文の規定を適用できるものとします。

上記記載のとおり、今回は契約条項に違反がみられるため、契約解除になります。

契約解除になると、留保していた債権譲渡通知と債権譲渡登記も実行となり
こちらから第三債務者へ債権譲渡通知ならびに支払い請求をかけることになります。

当然、弊社は債権譲渡を有効に受けておりますので債権譲渡登記もおこないます。

しかし、FEP・代表木下は「通知などは送らないでほしい」「支払うから少しまってほしい」とおっしゃっていました。

私は木下社長のその言葉を信じ、和解契約をご提案しました。

FEPについては、和解契約を締結してこの段階ではひとまず落ち着きました。

がしかし、以前同じ金融コンサルタントからの紹介でご契約をしたイースターの集金代行日は12月25日です。

すぐに担当者に確認したところ、午前中は連絡とれていたが午後から連絡がとれないようでした。

その後現場に向かったところ、従業員の姿もなく夜逃げ状態だったそうです。

ここで完全におかしいと思いました。

無論、イースターについてはこの時点で契約解除になり、第三債務者へ通知などが行われました。

そしてついに、FEPとの和解契約の約定日になりました。

その日も、朝から連絡を取っていましたが、支払いは午後1:00くらいになるとおっしゃっていました。

しかし、イースターと同様にFEPからその日に支払いがされることはありませんでした。

連絡は、取りづらくなり、レスポンスも遅くなりました。

当然、弊社としましても和解契約は解除となり第三債務者へ通知を送らなくてはいけない状況になりました。

すると、驚愕に事実が見えてきました。

上記にもあげましたが
下記の売掛先はFEPの決算書上の取引先です。
請求書や成因書類もあります。直近の通帳にもお取引がありました。

※赤字は実際に売掛先からもらった回答です。

・ 上新電機     4億
FEP株式会社に対し取引を行った事実はなく、債権債務もない
・ エディオン    2億
買主となるような取引関係は一切ない。逆に2019/10月~12月にFEP株式会社に対して商品を卸しており入金がまだされていない。(これが初取引)
・ N社     2億
支払い債務を負うような関係は一切ない
・ ビックカメラ   1.5億
取引はある。金額は確認中(実際に相殺もあり400万ほど)
・ ヤマダ電機    1億
FEP株式会社に対しての支払いはなく、逆にFEP株式会社に対して債権を保有している
・ NTTコム    0.9億
何らの取引も債権債務も過去一度もない
また、ほかの卸売業者も取り込み詐欺にあっているようです
・ グリーンライフ  0.6億
過去一度も取引なし

これ以外にも取引会社の申告はいけていたが
ほとんどの取引がなく架空であったのがわかりました。

この会社は数年にわたり企業との取引があたかもあるかのように契約書や注文書、銀行の通帳などを何らかの形で偽造して銀行などその他資金調達会社から資金を違法に調達していた疑いがあります。

また、エディオンに関しては、ABL(売掛債権担保融資)で徳島銀行から債権譲渡付きの融資をうけておりました。それもすべて架空で徳島銀行も騙されたことになります。

FEPは、関連会社(共犯の疑いとして調査中)イースターやデジタルサービス株式会社(会社住所:大阪府高石市東羽衣一丁目7番56号 代表取締役:西秀信)(以下「デジタルサービス」といいます)、http://www.d-sv.jp/株式会社MDC(会社住所:大阪府豊中市新千里南町三丁目3番1-1204号 代表取締役:松田憲児)(以下「MDC」といいます)などの休眠企業を利用して資金を回しておりました。

その手法は、まず企業などとの契約書や成因書類、その企業の印鑑などを偽造して、あたかも取引があるかのように見せかけます。そのうえで休眠会社や共犯会社を利用して資金を大手企業の名前に変更して振込みます。FEPにたまった資金はデジタルサービスやMDCへ流れます。この資金はただ循環しているだけですが、FEPに入金されている資金の振込人名は変わっているので架空につくられた企業からの売掛債権となり、出金される資金はあらかじめ用意していた休眠会社なので買掛債権となります。FEPはこの手法により銀行やノンバンクから多額の資金をだまし取り、行方をくらましました。

このような手法により、資金をだまし取ってきた疑いがあるわけですが
実際にデジタルサービス、MDCの代表に直接確認したところ以下のような事実がわかりました。

デジタルサービス・代表 西
FEP・代表木下とは、木下が富士通で仕事をしていたころの取引先で、互いに退職後もプライベートで連絡を取り合っていた。数年前、木下より大手家電販売会社との取引に関してデジタルサービスの代表になってくれないかと提案され、デジタルサービスの前社長の旦那さんも少し面識があるようで承諾したとのこと。
元々、デジタルサービスは、2.3流家電企業との取引があった会社だったようです。
その後、木下より、特に取引に関する報告はなく西社長は決算も上げていなかった。

こちらが確認する通帳では毎月デジタルサービスへ5億近い支払いをしていたことを伝えると全く身に覚えのないとおっしゃっていました。

MDC・代表 松田
MDCの松田社長に確認したところ2009年ごろに休眠会社にした。FEPは知っていて、会社設立の際にリースや内装工事をFEPが対応した模様。その後は、休眠会社にしてからの関係性はない。休眠会社にするさいの撤去工事や手続きをFEPが手伝ってくれたとのことです。それから数年後、松田社長が会社の印鑑や通帳などがないことに気づき、木下社長に確認したところうやむやにされたとのことです。それからは連絡も取っていないとのことでした。松田社長へ2020年1月にピーエムジーから電話が来たことにびっくりされていた。
FEPとの取引は一切なく、身に覚えもないとのことでした。

イースターも同様にデジタルサービスへ数億のお金を毎月振り込んでいました。しかし、デジタルサービスの西社長は、イースターという会社の存在すら知らなかったです。

FEPならびにイースターはこういった会社の通帳を無許可で使った疑いがあり、事実なのであれば上記のような方法で資金を循環させていた恐れがあります。

当社の憶測では、FEP社はきらぼし銀行から5億、常陽銀行から3億、徳島銀行から2億その他銀行からも合わせると15億近い資金を循環取引によって騙しとったのではないかと思っております。
あくまで推測ではありますが、これが事実であれば違法な手段により、銀行やノンバンクなどから何十億もだましとったことになります。

また、東証一部の上新電機やN社、エディオンといった会社の名前を勝手に使い、私文書?公文書?そこはどちらか不明だが、架空でそれらと取引があたかもあるかのように見せて不正に銀行などからお金をだまし取ったわけですから、これは偽造罪にあたるのではと推測しております。

FEPならびにイースターはいまだに、行方をくらましていますが
当社は彼らを絶対に許しません。
また、FEPの取締役である若林正敏:中村楠美:王敏良も今回の事件の事を何らか知っているのでは思い調査をすすめております。
今回の事件はどんな理由があったとしても、許される行為ではありません。

当社は、株式会社イースター及びFEP株式会社に対し刑事告訴の準備を進めており、この一連の取引を通謀、協力した会社、個人も含めて刑事告訴をする所存です。
刑法第246条1項には「人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。」と定められています。同条2項には「前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。」と定められています。

またこれに関連していた者は
共同正犯、共犯、幇助犯、何かしらの罪に問われることもあります。

FEPならびにイースター、およびその関係者各位
当社は、あなたたちを絶対に許しません。
徹底的に戦いますので覚悟していてください。

長くなりましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございます。

このような詐欺事件はございましたが
弊社は今後も全国の経営者様のサポートを全力でやらせていただきますので
何卒、宜しくお願い致します。

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