キャッシュフローと企業価値の関係とは?

企業価値とは会社全体の経済的価値のことです。

将来のキャッシュが今の時点でどのくらいの価値を持っているかを判断する指標であると言えるでしょう。

会社は色々な事業計画のもとに行われている投資プロジェクトの集合体でもありますが、貸借対照表での資産はこの投資プロジェクトを集めたものだと言えます。

企業価値は株価の算定、M&A、リストラなどの評価の際の基準となりますが、子会社や関連会社に対する出資など連結経営の際にも検討していく必要があります。

企業のキャッシュフローとは?

企業におけるキャッシュフローは、期間中に企業が稼いだ儲けの中で実際に手元に残った現金の総額です。

企業が活動を行い、得た現金で(キャッシュイン)から外部に支払ったお金(キャッシュアウト)分を差し引いた残りのお金です。

投資すべきかの判断材料となるもの

企業が資産へ投資を行うかべきかの判断をする場合、投資したことで得られるキャッシュフローの現在価値から初期投資分を差し引いた差額で判断するでしょう。

この差額は投資の「NPV(正味現在価値)」といいますが、NPVがプラスなら投資することは企業にとってプラスの経済的な価値を生むと判断できます。

反対にマイナスなら投資するべきではないと判断できるでしょう。

複数の投資プロジェクトを比較する際にはNPVの大きいものを選択すると経済的な価値を高めることになるでしょう。

今後企業価値を高めるためにはキャッシュインを多く

企業価値を高めるためにはキャッシュフローを改善させることが必要です。

そのキャッシュフロー改善にはまずキャッシュインを多くすることが大原則となります。

販売は熱心でも回収まで対応できていない会社も存在しています。

売上が上がっても入金がされていなければ意味がありません。

売上をそのままキャッシュインだと考えるのではなく、未回収の債権への対処を検討していくことが必要です。

キャッシュインは早くすることも必要

反対にキャッシュアウトは少なくしていくことは当然必要ですので、競争環境を逆手に取るなど上手く活用しながら減らしていける策を練りましょう。

そして商品の仕入代金を支払うよりも前に売上代金を回収できれば資金が枯渇することはないでしょうから、キャッシュインは早く、キャッシュアウトはできるだけ遅くすることが必要になります。

企業価値を確認していくことが必要

間的にずれが生じるお金の出入りや流れを踏まえた上で、投資や資金調達の意思決定のベースになるものがキャッシュフローです。

企業は色々な投資プロジェクトの集合対です。

様々な投資プロジェクトを比較しながら優先順位を付けていくことも大切ですが、この際に確認していきたいのがキャッシュフローだと言えるでしょう。