黒字倒産とは？キャッシュフロー経営と回避で重要なことを簡単に解説

黒字倒産は、キャッシュフロー悪化で手元の資金がショートすることが要因で起こります。

経営上の利益が出ていても会社が倒産することを黒字倒産ですが、避けるためにはキャッシュフロー経営を徹底することが必要です。

損失を生み赤字なのに倒産しない会社がある中、利益が出て黒字なのにキャッシュフローが悪化して事業を継続できなくなることは避けるべきといえます。

そこで、黒字倒産とはなにか、キャッシュフロー経営と回避で重要なことを簡単に解説します。

黒字倒産とは

黒字倒産とは、企業が会計上は黒字（利益計上している）にもかかわらず、資金繰りの行き詰まりで倒産することです。

要因として、以下が考えられます。

• 顧客からの売掛金回収が遅れた
• 過剰在庫を抱えている
• 収支管理がずさんである
• 負債が増え過ぎている

掛売の場合、売上計上による売掛金発生から代金の回収まで一定期間が空きます。

損益計算書では売上計上により利益が出ていて黒字だとしても、売掛金回収までの間に様々な支払いが必要です。

手元のお金が不足すれば資金ショートし、黒字倒産の大きな要因となるため、実際のお金の流れを把握しておくことはとても大切といえます。

キャッシュフロー経営とは

キャッシュフロー経営とは、現金の出入りを重視する経営手法です。

お金の流れがキャッシュフローであり、キャッシュイン（入金）とキャッシュアウト（出金）の詳細やタイミングを重視する経営がキャッシュフロー経営といえます。

決算書上の利益よりも実際に手元にある現金を重視した経営であり、掛売で発生した売掛金の回収タイミングや仕入れ代金をいつ支払うのかを管理することが必要です。

黒字倒産回避で重要なこと

黒字倒産を回避するためには、キャッシュフロー経営を徹底することが重要です。

キャッシュフロー経営では、売掛金発生のタイミングではなく、代金を回収したときを基準としお金の流れを把握します。

手元に資金を多く残すことを重視する経営手法のため、黒字倒産するリスクが大きく抑えることにつながります。

また、銀行融資により資金調達する際にも、金融機関は返済能力を重視した審査を行います。

このとき、手元の資金の有無も重要な評価ポイントになるため、キャッシュフローが適切に管理できていることをアピールするためにもキャッシュフロー経営が必要です。

まとめ

 

手元の資金がショートしてしまえば、利益が出ていても会社は黒字倒産します。

運転資金の確保は企業経営においてもっとも重要なことであり、赤字だとしても手元の現金が枯渇しなければ倒産しません。

「利益は意見　キャッシュは事実」といわれており、損益計算書上の利益と実際の資金の流れは同じではないと認識しておくべきです。

まずはキャッシュフローをしっかり把握し、着実に本来の目的である利益を生み出すことができる経営を意識することが大事といえます。