キャッシュフロー計算書で減価償却費はなぜ加算されるの?

キャッシュフロー計算書を作る時に問題になるのが、キャッシュフロー計算書に減価償却費を加算することです。減価償却費とキャッシュフローの関係を理解するためには実はある程度の会計学の基礎知識が必要になり、適切な計算方法が身につかなければうまく資金を計算することができません。キャッシュフロー計算書は企業の状態を適切に理解する上で欠かすことができない非常に大切な指標です。適切に運用することができるように、キャッシュフローと減価償却費の関係について理解しておきましょう。

 

1減価償却費ってなに?

そもそも減価償却費というのは設備投資などに対して適応されるルールのことで、企業が設備投資に回した資金というのは必ず事業費用として計上するということがルール上定められています。なぜこのようなことが定められているかというと、実は費用は売上をあげるためにのみ利用するという原則である費用収益対応という原則に基づいて決められているルールで、このような使う期間にわたって少しずつ設備投資費用を決算書に計上する減価償却費が会計上の義務として定められているのです。

減価償却費は貸借対照表上の固形資産に計上された設備投資費用から事業期間の間定期的に資産を切り崩すように定められている費用です。しっかりと事業資金と減価償却費との関係について理解をするようにしましょう。

一度計上した費用を減額して償却するのが減価償却費です。しっかりと基本的なポイントを理解するようにしましょう。

 

2キャッシュフローと減価償却費の関係について

まず、キャッシュフローを理解する上で欠かすことができないのが、キャッシュフローの計算です。キャッシュフローというのは実際に資金がどのように流出しているのかを表す指標で、単なる利益とは考え方が異なります。利益というのは売上から費用を差し引いて求めることができるのですが、この費用はあらかじめ計上されている設備投資の費用の分だけ多く算定されていることになり、このぶんを元に戻さなければ正確な費用を計算することができません。このため、キャッシュフローを計算するためには売上とともに減価償却費の分だけ計上しておかなければ適切なキャッシュフローを求めることができません。

キャッシュフローの計算は費用の動きが始まっていない段階から計算する必要があります。キャッシュフロー計算ではこのように減価償却費を含んだ費用金額から計算をするとどうしてもキャッシュフローがわかりにくくなってしまいます。しっかりと計算の基本的な知識を身につけるようにしましょう。