キャッシュフロー計算書を利用して経営方針を決めるというのはどの企業家も行っていることではないでしょうか。
キャッシュフロー計算書は非常に便利な存在ですが、その使い方を誤るとしっかりと計算できなくなってしまうことがあります。
キャッシュフロー計算書の利用法をきちんと理解しておくと経営方針の立案に役立ちます。
基本的な分析法を理解しておきましょう。
キャッシュフローを比較する
キャッシュフロー計算書というのは、
- 営業キャッシュフロー
- 投資キャッシュフロー
- 財務キャッシュフロー
の3項目を利用して資金の流れを分析する方法です。
キャッシュフロー計算書を利用するときにはこの3項目がどのように変化しているのかを分析するのが一番の基本です。
キャッシュフロー計算書を1期間だけ見ても実はキャッシュフローを適切に分析できているとは言えません。
しっかりとキャッシュフロー計算書をいくつか比較し、どのように数字が変化したか捉えることで経営状態がどのように変改しているのかを正確にわかるようになります。
このときに注意したいのが数値の関係です。
例えば、営業キャッシュフローが大きな黒地に転じたのちに、継時的に黒字が縮小している場合には、注意が必要です。
投資のキャッシュフローに変化があるのか、財務キャッシュフローが変化していないか、と他のキャッシュフローの変化を元に原因を分析することがキャッシュフロー分析の基本的な着眼点です。
まずは営業キャッシュフローの増減を把握するようにしましょう。
原因を分析する
キャッシュフローの変化があった場合にはその原因を正確に分析することが重要です。
営業キャッシュフローの黒字が縮小しているときに営業成績が悪化していると思いがちになってしまいますが、必ずしもそのような事が原因とは限りません。
営業成績は費用対効果などの利益率をあらわす指標と非常に強い関係があり、キャッシュフロー自体は小さくなっているのに、利益率が改善している場合には経営の効率化のために経営方針が変化している可能性があります。
このようなキャッシュフローの変化は比較的ポジティブな情報と捉える事ができるので、一概に悲観する必要はなく、その後徐々に利益が拡大していくのかどうかを確認しながら経営することが必要です。
キャッシュフロー計算書は1期間だけ眺めていてもよくわからなくなってしまいます。
しっかりと複数の期間を比較し、原因分析を徹底するようにしましょう。