資金調達において、その目的を明確にすることは重要です。
どのくらいの資金が必要で、何のために調達するお金なのか明確にし、先の計画を立てていなければまた資金不足に陥る恐れがあります。
資金調達に限らず、何でも目的が定まっていないまま行動すれば、先の見えない中でさらに進む方向を見失ってしまうでしょう。
そこで、資金調達で目的の明確化はなぜ重要なのか、成功するために求められる行動を説明します。
資金調達の目的の決め方
資金調達を行う目的や、必要額を決めるときは、まず資金繰り表を作成しましょう。
資金繰り表はお金の流れの現状を把握できるため、仮に運転資金による資金暢達であれば、どのタイミングでいくらお金が足らなくなるのか知ることができます。
売上に気を取られすぎないことが大切
売上ばかりに気を取られてしまい、損益計算書(PL)に注視していても、キャッシュフローそのものは意識できていないことも少なくありません。
資金繰り表を作成しておけば、何の費用がいつまでにいくら必要なのかを具体的に把握することができます。
銀行など金融機関に説明が必要になった場面でも活用できるため、必ず作成しておきましょう。
銀行融資の審査でも調達目的や金額は重要
銀行融資を申し込むときに、銀行の担当者に融資資金の使途などをたずねられ、明確にこたえることができるでしょうか。
とりあえず資金が不足しているため、おおよその金額を貸してほしいとこたえても、融資が実行されるとは考えにくいといえます。
- ○か月分の資金がショートする可能性がある
- 1か月分余裕をみた△か月分の運転資金□□万円が必要
- ○か月後には売掛金が■■万円入金される予定がある
- 受注額も伸びているため一時的なつなぎ資金は借りても返済資金の捻出はできる
などに、具体的な数字で明確にこたえることができ、根拠を示す事業計画書などの書類も提出できれな、銀行融資における審査でも通りやすくなるはずです。
融資以外の資金調達でも目的や金額の明確化は重要
資金調達の方法は融資だけではありません。
たとえばファクタリングにおいても、単に保有する売掛金を売れるだけ売りたいと考えるのではなく、以下のとおり考えることが必要です。
- ○日までに資金調達しなければ資金ショートの恐れがある
- 運転資金が○日までに□□万円必要
- ○か月後には売掛金が■■万円入金される予定がある
- 銀行融資で借金を増やさず■■万円の売掛金を前倒ししたい
- △か月後までファクタリングを利用しもとのサイクルに戻す
せっかく調達した資金を無駄にしないために、何の資金がいつまでに、いくら必要なのか把握できる状態を作っておくようにしましょう。