前受金の有無で運転資金に不足が生じる業種はファクタリングが有効


ファクタリングは売掛金を保有していることが利用の上での大前提となりますが、特に支払いサイトが長期化しがちな建設業者には多く利用されています。

建設業の場合、工事にかかる費用は多額である上に、着工から完了までの期間が長期に渡ります。

そのため、下請企業などは元請企業から前受金を受け取ることができなければ、完了後に入金されるまで発生する様々な費用を、すべて立て替えなければなりません。

このような状況から、建設業はファクタリングを有効に活用できる業種の1つであるといえるでしょう。

 

建設業でも下請企業は資金不足に陥りがち

建設業において、特に大型工事が多くなる公共事業などの場合、仕事を請け負う企業の資金調達が円滑になるため、着工のタイミングで工事代金の一部を前受金として受け取ることが望まれます。

もし下請代金が適切に支払われなかったとしたら、仕事を請け負った企業の経営の安定が損なわれてしまいます。

結果として、手抜き工事や労災事故などを誘発することとなり、建設工事が適正に施工されなくなってしまうでしょう。

 

特定建設業者の場合は金銭面での厳しい取り決めがあるけれど…

発注者から直接請け負う1件の工事代金が4,000万円(建築工事業なら6,000万円)以上である下請契約を結ぶ場には特定建設業の許可が必要となります。それ以外は一般建設業の許可で差し支えありません。

一般建設業許可の範囲における元請業者とは異なり、特定建設業許可の元請業者は、多くの下請企業を使って高額な下請代金を支払うことになります。そのため、下請企業を保護する観点から、重い責任や義務が課されています。

建設業法上での元請企業に対する規定に注目

建設業法では元請企業に対し、下請企業に速やかな支払いを行うことが規定されています。元請企業が出来形部分や工事完成に対して発注者から支払いを受けた場合には、下請企業が得る部分は支払いを受けて1か月以内、または可能な限り短期間で支払うことが義務付けられています。

元請が前受金を受けた後は下請にも前払いの配慮が求められる

さらに前受金を受けた場合には、資材購入や労働者を募集する際に必要となる資金として、下請企業に前払金を支払う配慮を行うことも義務としています。

また、元請企業が特定建設業者であれば、発注者等から支払いを受けたかには関係なく、工事が完了した日から50日以内に下請企業に支払いを行わなければならないのです。

 

下請業者保護の規定には実は落とし穴が!

様々な金銭面での縛りがあるので、下請企業もそれならしっかり前受金を受け取ることもでき、資金繰りも悪化しないですむだろうと思うかもしれません。

しかし、この下請を保護する規定には例外が設けられており、いずれも金銭的に安定していない下請企業を想定した上の規定のため、一定以上の体力があると認められる下請企業は対象となりません

あくまでも下請業者保護の規定の適用対象となるのは、資本金4,000万円未満の建設業者であることを理解しておきましょう。また、資本金が4,000万円未満だとしても、下請企業自体が特定建設業許可を取得して下請関係に入っている場合などは対象になりません。

 

信頼できる売掛債権を保有しているならファクタリングが有効

このようなことから、下請企業が元請企業から前受金を受け取れず、一時的に運転資金が不足することは十分に考えられます。

しかし建設業者は信用力の高い売掛債権を保有していることがほとんどですので、その売掛金の入金期日を早めるファクタリングを利用しやすい業種であるといえるでしょう。

他にもファクタリングを利用しやすい業種はいろいろありますので、資金繰りを改善させたいと考えている場合には、信頼できるファクタリング会社に相談してみることをおすすめします。