会社経営者が向き合うべき「最後の大仕事」が事業承継です。成功の鍵は「タイミング」の見極めと、そこから逆算した入念な事前準備にあります。
経営者の最後の大仕事ともいえる事業承継ですが、誰を後継者とするのか、いつどのタイミングで引き継げばよいのか迷うこともめずらしくありません。
準備不足のままその時を迎えると、スムーズな引き継ぎができず、最悪の場合は「黒字廃業」という道を選ばざるを得なくなります。
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事業承継の種類
事業承継といってもいくつか種類があり、経営者の子や配偶者など親族を後継者とするケースもあれば、会社役員や従業員に引き継いでもらうこともあります。
また親族や社内に後継者候補となる人材が見つからないときや、株式の承継や債務保証などができないとき、育成などが進まないときにはM&Aという選択をする経営者も増えています。
いずれの事業承継についても、重要となるのはそのタイミングです。
事業承継のベストなタイミングとは
経営者が後継者に託す最大の願いは、「事業の継続とさらなる発展」でしょう。
事業拡大や業績向上、従業員の雇用を守ることなど望むことはいろいろです。
そのために重要なのは事業承継のタイミングですが、親族内の後継者に引き継ぐのなら後継者教育が欠かせません。
役員や従業員などを後継者とする場合には、仕事のノウハウや現場の知識などはあっても、そもそも経営者としての資質や能力があるのか見極める時間が必要です。
M&Aにおいて最も理想的なタイミングは、「会社の業績が安定、または成長している時」です。 業績が好調な時期は企業価値(株価)がより高く評価されるため、「有利な条件での交渉」が可能になります。 反対に、業績が悪化してからでは買い手が見つからなくなるリスクが高まります
経営者が退くことが多い年齢
実務上、中小企業経営者の引退平均年齢は約67歳ですが、実際には70歳を超えても後継者が決まっていない企業が120万社以上存在し、深刻な課題となっています。
それは、次の世代に引き継ぐことで新しい風を会社に吹かせ、時代の流れに合った事業展開を図ろうとするからでしょう。
事業承継の目的をタイミングとするケースもあれば、経営者の体調が良好でなく経営に関わることが難しくなったからという場合もあります。
しかし中小企業の経営者は高齢化が進んでおり、事業承継の「体調を崩してから」では手遅れです。 判断能力が十分にあるうちに、会社の「新しい風」となる次世代へバトンを渡す決断が必要です。
事業承継準備のタイミング
事業承継の時期を決めたらすぐ実行できるわけではなく、そのタイミングに向けた準備が必要です。
具体的には以下の準備期間を確保すべきといえるでしょう。
- 後継者(親族・従業員)の育成:最低5年、できれば10年のスパン
- M&A(第三者承継)の準備:理想的な相手探しと条件交渉には通常1年前後、余裕を持つなら3年程度の期間
若い世代の有能な子息や従業員などにバトンタッチするタイミングを早めれば、積極的な経営につながると考えられるため、「いつ引退するか」を定めたら、そこから5〜10年を逆算して今すぐ情報収集を開始することが、会社と従業員の雇用を守る唯一の方法ですう。
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