共同経営者の一人がやめたいと言い出したときのトラブルを防ぐために


単独ではなく、複数でそれぞれが対等に近い立場を維持しながら、一緒に経営を行う共同経営という形で事業を営んでいる方もいることでしょう。

しかし、当初は数人が意気投合し、一緒に事業を盛りたてていこうと共同経営を始めたものの、何かのきっかけで「やめたい」と感じてしまうこともあるようです。

 

共同経営はなぜトラブルに発展する?

複数が一緒に経営を行う共同経営という形は、成功すれば事業拡大に繋がりやすいですが、不満などが蓄積され失敗してしまうケースもみられます。

共同経営で出資する配分は、等しい場合もあれば、共同経営者のうちの誰かがその大半、または全額という場合もあります。

たとえ、出資比率や意思決定権を平等にしていたとしても、何らかのきっかけで歯車が噛み合わなくなってしまい、人間関係にヒビが生じて事業をやめたいと言いだす経営者があらわれるといったトラブルに発展することもあるようです。

中でも利益の分配方法など、金銭面でのトラブルがつきません。

 

もっとも多いのは「金銭トラブル」

もともとは一緒に事業を成功させたいという夢や目標を持って始めたはずなのに、トラブルに繋がってしまうのはお金が関連することが多いようです。

そのほとんどが閉店の際の金銭トラブル、次に出資に関するトラブル、また、意見の食い違いや気持ちのすれ違いなどがきっかけとなり、共同経営者のうちの誰かやめたいと脱退するケースもみられます。

 

共同経営を解消するときには投資資金を取り戻したくなる傾向に

共同経営者の仕事内容がまったく同じであるということはほとんどなく、役割分担ができているようでも金銭が絡むことで、不満や不公平感が増すことに繋がります。

事業に対するビジョンも、本来は同じだったはずなのに、事業を営む上でだんだんと方針を貫き通せなくなることも出てくるようです。

また、事故や病気、家庭族の事情などの環境変化により、事業を続けなることができなくなることもあるかもしれません。

もし共同経営を継続できなくなるだけでなく、他の事情によりお金が必要になれば、やめたいと考えた経営者はできるだけ多くの資金を取り戻したいと考えてしまうでしょう。

 

共同経営をやめたいと感じた時のために事前に取り決めを

共同経営を始める前に、万一解消するときにトラブルに発展しないためにも、その後問題になりやすい金銭と権限について事前に取り決めをおこなっておくことをおすすめします。

共同経営の基本的ルール共同経営契約書などに記しておき、金銭と権限をどのように割り振るのか明確にしておくことが望ましいといえます。

経営者は、事業から脱退すること、さらに過去の投資額を払い戻してもらうことを請求する権利があります。

そのため、脱退する場合には、投資した金額のうち戻される部分を取り決めておくとトラブルを回避することに繋がります。

 

共同経営者に払い戻す資金がないときは?

共同経営を解消したいと考えているけれど、金銭や権限について取り決めがなされていない場合には、共同経営契約書を作成してからやめるようにしたほうがよいでしょう。

もし、脱退する共同経営者に払い戻す資金がないという場合、保有する売掛債権を売却して現金化するファクタリングなどを利用することも検討しましょう。

共同経営者の1人が脱退する段階で、融資などで資金を調達し、借り入れを増やし返済負担を重くすることは好ましいとはいえない状況です。

ファクタリングであればまとまった資金の準備ができ、借金を増やすことなくその後の資金繰りにも悪影響を及ぼしません。