カードローンとは、銀行や消費者金融の個人向け金融商品であり、最短即日融資を可能とする借入れ方法です。
即日融資に対応しているのはノンバンクと呼ばれる消費者金融のカードローンですが、銀行系よりも審査結果が出るまでの時間が短く、無利息期間を設けているといった特徴もあります。
審査の難易度も低めで借りやすくスピーディさにメリットを感じる方が多い反面、金利が高く設定されることや、総量規制の範囲などに注意して申し込むことが必要です。
そこで、カードローンで即日融資を受けたい方のために、審査の早い借入れ方法やその選び方、注意点についてわかりやすく解説していきます。
目次
カードローンとは
「カードローン」とは、銀行や消費者金融などの金融会社が提供している個人向けの金融商品です。
ローンカードやキャッシュカードを使って、契約のときに設定した「利用限度額」の範囲であれば、必要な金額を手軽に借入れできます。
主に金融会社の発行による専用のローンカードを使って返済や借入れができるため、カードローンと呼ばれています。
コンビニなどの提携ATMを使ってお金を借りたり返したりできる便利なサービスであるものの、返済期日に返せなければ延滞扱いとなるため、たとえ限度額まで余裕があっても新たな借入れはできません。
カードローンについて理解を深めるために、次の3つを説明していきます。
- 提供する金融会社の違い
- 手続の流れ
- キャッシングとの違い
即日融資とは?スピーディな資金調達に適したカードローンの選び方や注意点
提供する金融会社の違い
カードローンを提供しているのは、主に「銀行」と「消費者金融」の2種類の金融会社です。
2つの金融会社のうち、即日融資に対応できるのは「消費者金融」のカードローンといえます。
その理由は、銀行のカードローンの場合、2018年に過剰貸付を防ぐ対策として審査が厳格化されたことが挙げられます。
さらに「警視庁データベース」に申込者が反社会的勢力ではないか照会することが義務付けられたため、審査結果が出るまで数日かかります。
そのためカードローンで即日融資を受けたいときには、銀行ではなく「消費者金融」を選ぶことが必要です。
手続の流れ
カードローンを申し込んだ場合、銀行と消費者金融のどちらの場合でも、おおよその流れは以下のとおり共通しています。
- 申込み
- 審査開始
- 必要書類の提出
- 審査結果の通知
- 契約締結・完了
- 銀行振込またはATM等で借入れ
申し込む方法はWebサイトの「専用フォーム」や「自動契約機」など種類があり、申し込み後に金融会社の担当者から折り返しの電話連絡や、職場への在籍確認などが行われる場合もあります。
大手消費者金融であれば、申し込みや契約方法を以下のパターンなどから選択できることも多いといえます。
- Webで申し込みから契約まで完結
- Webで申し込み自動契約機にて完結
- Webで申し込み店舗にて完結
- 店舗で申し込みから契約まで完結
他にも郵送を使った方法なども選択できるなど、個人の事情に配慮してもらいやすいといえるでしょう。
なお、Webで完結させる方法は、契約直後の借入方法が「銀行振込」と「スマホATM」に限定されます。
専用のローンカードを使い、コンビニATMからの借入れ・返済方法を選びたいのであれば、自動契約機・窓口・郵送でカードを受け取る方法を選択しましょう。
キャッシングとの違い
「キャッシング」はお金を借りるサービス全般を意味する言葉であるため、広義にはカードローンも含まれます。
ただし「クレジットカード」のキャッシングは、クレジットカードに付帯されたショッピング機能とは別枠のサービスです。
どちらも専用カードを使ってお金の引き出しができる共通点はあるものの、カードローンはショッピングの決済には使えず、お金を借りる融資専用の金融商品であることがクレジットカードのキャッシングと異なります。
また、借入れ専用サービスであるため、限度額もクレジットカードのキャッシングより多く、金利も低めに設定されやすい傾向が見られます。
即日融資を受けやすいカードローンの種類
即日融資を受けやすいカードローンは、基本的に担保や保証人を必要としない「無担保ローン」です。
仮に不動産担保ローンなどでお金を借りた場合、返済不能となったときには担保とした不動産を差し押さえられ、「競売」により現金化されて返済資金に充てられます。
金融会社の「貸倒れリスク」が下がる分、低い金利での借入れも可能となるでしょう。
しかし申込者だけでなく担保に差し入れる不動産に対する調査・評価も必要となるため、審査に時間がかかり、即日融資には至りません。
そのためカードローンで即日融資を希望するのなら、審査回答までの時間が短い「無担保ローン」から選びましょう。
無担保ローンのカードローンは、即日融資を可能とする以下の特徴があります。
- 審査がスピーディ
- 保証人も不要
- Webで完結できる
それぞれ説明していきます。
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審査がスピーディ
無担保ローンのカードローンが即日融資を可能とするのは、「審査」がスピーディだからです。
有担保ローンの場合、申込者の申告内容を確認・審査する以外にも、担保として差し入れ予定の不動産などに対する審査も必要となり、時間がかかります。
無担保ローンでは申込者の信用情報をメインに審査を進めるため、結果が出るまで時間がかかりにくいといえるでしょう。
保証人も不要
無担保ローンのカードローンが即日融資を可能とするのは、物的な担保だけでなく人的担保である「保証人」も不要だからです。
担保にできるのは、モノや権利以外に、「第三者」も含まれます。
保証人や連帯保証人をつけてお金を借りることで、万一、返済不能になったときには保証する保証人または連帯保証人が代わりに返済義務を負います。
仮に人的担保が必要なローンであれば、保証人や連帯保証人の審査も必要となるため時間がかかります。
無担保ローンは物的担保以外に人的な保証も不要とすることがほとんどであるため、審査結果の回答を得るまでの時間が短いといえます。
Webで完結できる
無担保ローンのカードローンが即日融資を可能とするのは、インターネットを使った「Web完結」が可能だからです。
担保や保証人の審査は不要であるため、24時間いつでもインターネットから申し込みが可能であり、必要書類もスマートフォンやパソコンに「ファイル」を添付すれば提出できる仕組みになっています。
後日、郵送による提出を必要とする金融会社もありますが、短い時間で審査回答を得ることができ、最短即日に指定口座への入金で借入れが可能です。
無担保ローンで即日融資を受ける際の注意点
無担保ローンであれば、不動産などの資産や連帯保証人などが必要ないため、審査や契約手続などもスムーズに進むと考えられます。
即日融資も期待できる借入れ方法といえますが、資金調達に活用する際には、次の4つに注意して利用してください。
- 有担保ローンより審査は厳しい
- 有担保ローンより金利は高い
- フリーローンとの違いに注意が必要
- 個人向けは事業資金に使えない
それぞれ説明します。
有担保ローンより審査は厳しい
無担保ローンで即日融資を受ける際には、有担保ローンよりも審査が厳しくなる点に注意してください。
担保を差し入れていれば、万一返済返済不能になったときでも、金融会社は貸倒れリスクを負うことはありません。
しかし無担保ローンでは、本人の「返済能力」を信頼して資金を貸し付けるため、年収・雇用形態・勤務年数・年齢などの「属性」が重視されます。
すでに借入れ件数が多い場合や、遅れて返済している場合などは、「信用情報」が悪化しているため審査に通らない可能性も高くなるでしょう。
あくまでも返済能力が十分であると審査で判断されなければ利用できず、利用限度額も本人の返済能力に左右されます。
反対に複数の金融機関から借入れしていても、安定した高い収入があるなど、返済能力が認められれば融資を受けることができる可能性はあります。
ただし消費者金融の場合、「年収の3分の1」を超えた借入総額では契約できないため注意してください。
有担保ローンより金利は高い
無担保ローンで即日融資を受ける際には、有担保ローンよりも金利が高くなることに注意してください。
有担保ローンのように、万一返済不能に陥った際の「回収手段」が無担保ローンにはありません。
そのため金融会社の負う貸倒れリスクに対応するため、金利は高めに設定されます。
年率が高くなれば負担する「利息」も増えるため、返済総額は大きくなります。
無担保ローンでお金を借りるときには、「返済シミュレーション」などで返済総額や返済期間を確認し、無理ない範囲で利用するようにしてください。
フリーローンとの違いに注意が必要
無担保ローンで即日融資を受ける際には、カードローンとフリーローンの違いに注意してください。
「フリーローン」は、必要なお金を一度にまとめて借り、決められた期日に返済を続けるローン商品です。
目的別ローンの1つであり、使い道が自由であることが特徴で、カードローンのように限度額はないため、必要なときに提携ATMから繰り返し利用できるわけではありません。
フリーローンの資金使途としては、たとえば以下が挙げられます。
- 旅行
- 買い物
- 結婚・結納資金
- 引越し資金
自動車ローンや住宅ローンなどの目的別ローンよりも、使い道の自由度は高いローン商品といえます。
しかし次に説明するとおり、利用できない用途もあるため注意が必要です。
個人向けは事業資金に使えない
無担保ローンで即日融資を受ける際には、「個人向けローン」で借りたお金を事業資金に使えない点に注意してください。
カードローンとフリーローンは、どちらも資金使途は限定されておらず、使い道は基本的に「自由」です。
しかし個人向けのカードローンとフリーローンで借りたお金は、担保の有無に関係なく、事業性資金や投資目的などに利用できません。
事業性資金が必要な場合は、「事業者向けフリーローン」「ビジネスローン」などの事業者向けローンも検討できます。
ただし一般的な銀行融資より金利は高くなるため、繰り返し利用すると資金繰りが悪化してしまう点には注意してください。
カードローンで即日融資を受けるポイント
担保を必要としないカードローンであればスムーズな借入れが期待できますが、即日融資を受けたいなら次の8つをポイントとして押さえた上で申し込みましょう。
- Web完結対応の業者を選ぶ
- 審査受付時間に注意する
- 申し込み後に電話連絡を入れる
- 必要書類を用意しておく
- 着信に対応できるようにしておく
- 在籍確認のない大手を選ぶ
- 銀行振込の反映時間に注意する
- 混雑しやすい時期は避ける
それぞれ説明します。
ポイント①Web完結対応の業者を選ぶ
カードローンで即日融資を受けたい場合、Web完結に対応できる業者を選ぶとスムーズです。
Web完結に対応している業者であれば、手元のスマートフォンからすぐに申し込みができます。
さらに必要書類などもスマートフォンで撮影し提出できるため、郵送や窓口・自動契約機へ出向く手間を省くこともできるでしょう。
データによる情報の提供で、金融会社が内容を確認し審査を行う時間を短縮でき、即日融資につながりやすいと考えられます。
ポイント②審査受付時間に注意する
カードローンで即日融資を受けたい場合、金融会社が審査を受け付けている時間に注意しましょう。
金融会社のカードローンは、たとえWebで24時間いつでも申し込みは可能としていても、常時審査を行っているわけではありません。
たとえば大手消費者金融などは「21時」までなど、審査の受付時間は決めれられているため、時間外の申し込みは翌営業日以降に契約することになります。
また、指定口座への送金で即日融資を希望する場合には、銀行の営業時間内で手続を完結することが必要です。
審査受付時間には間に合っても、銀行が営業していない時間帯であれば、入金は翌営業日以降となるため注意してください。
ポイント③申し込み後に電話連絡を入れる
カードローンで即日融資を受けたい場合、申し込みの後に金融会社の「コールセンター」などに電話連絡を入れましょう。
大手消費者金融の場合、コールセンターを設けているため、申し込み後に電話で早く借入れしたいことを伝えれば、審査を急いでもらえます。
早く融資を受けたい顧客ニーズに対応するためのサービスであり、インターネットで申し込んだ場合には、連絡先の電話番号が「自動送信メール」に記載されているため確認するとよいでしょう。
ポイント④必要書類を用意しておく
カードローンで即日融資を受けたい場合、金融会社に提出しなければならない必要書類は前もって用意しておきましょう。
申し込み後は、必ず金融会社の指定する「必要書類」を提出しなければなりません。
借入希望額や、申し込み方法、返済用口座を登録するかなどで書類の内容は多少変わります。
ただしWeb完結によるインターネット契約であれば、以下の「本人確認書類」で手続できるためスムーズです。
- 運転免許証(経歴証明書)
- パスポート(住所記載のあるもの)
- 健康保険証
- マイナンバーカード
- 在留カード・特別永住者証明書
なお、借入希望額が「50万円」を超える場合は、貸金業法に基づいて「収入証明書類」を提出することを求められます。
さらに現住所と本人確認書類の記載住所が異なる場合は、公共料金の領収書など「現住所」を確認できる書類を追加で提出することになるため、準備しておいてください。
ポイント⑤着信に対応できるようにしておく
カードローンで即日融資を受ける場合、金融会社からの確認の電話連絡が入ったときのために、着信に対応できる準備をしておきましょう。
たとえばWebで申し込みをした場合には、金融会社の担当者から本人確認の連絡が入ることが一般的であるため、着信があったときには電話に出るようにしてください。
また、申告した勤務先に、本当に本人が働いているのか「在籍確認」の連絡が入ることもあります。
ただし勤務先には「個人名」で連絡が入るため、金融会社や内容を伝えられることはありません。
いずれにしても確認が取れない場合には審査が進まず、即日融資に至らない可能性があるため注意してください。
ポイント⑥在籍確認のない大手を選ぶ
カードローンで即日融資を受けたい場合、勤務先などに在籍確認のない大手消費者金融を選びましょう。
先に説明したとおり、金融会社から勤務先への在籍確認があると、経由する手続が増えるため手間がかかります。
大手消費者金融では勤務先への電話確認を行っていないことが多いため、在籍確認のない大手を選んだほうがスムーズです。
ポイント⑦銀行振込の反映時間に注意する
カードローンで即日融資を受けたい場合、借りたお金が指定口座に当日中に入金されるように、銀行振込の「反映時間」に注意しましょう。
大手消費者金融の場合、日曜日夜間の即時振込には対応していません。
指定した口座を開設している銀行がメンテナンスの時間帯であれば、振り込みが反映されない可能性もあります。
そのため日曜日夜間やメンテナンスの多い土曜日夜間などは、たとえ即時振込に対応してくれる金融会社から借りる場合でも注意が必要です。
ポイント⑧混雑しやすい時期は避ける
カードローンで即日融資を受けたい場合、「連休前後」など申し込みが殺到しやすいなど、混雑が予想される時期は避けたほうがよいでしょう。
長期連休前などは、出費が増えるため申し込みが増える時期です。
申し込みが増えれば金融会社の審査も混雑するため、契約手続の処理が追いつかずに時間がかかるでしょう。
そのため即日融資を受けたいのなら、長期連休のある前後は避けた方が安心です。
審査なしで資金を調達する方法
カードローンに限らず、金融会社からお金を借りるときには審査を受けることが必要です。
なお、審査なしでお金を借りる方法として、価値の高い品物を預け入れて売却した場合の額を借りる「質屋」などはあります。
他にも加入中の生命保険が「解約返戻金」の発生するタイプであれば、現時点で払い戻される返戻金を担保に生命保険会社からお金を借りる「契約者貸付」も検討するとよいでしょう。
保険料が掛け捨てではない、終身保険や養老保険などの生命保険であれば、解約返戻金が発生する可能性があります。
また、銀行の定期預金や定額預金の預入残高を担保とする「定期預金担保貸付」などもあるため、審査なしで借りたいときには銀行担当者に相談してみるとよいでしょう。
上記以外で金融会社から審査なしでお金を借りることは基本的にできないため、仮に審査せずに資金を貸し付けようとする業者があったとしたら、「ヤミ金融業者」と疑い契約しないようにしてください。
まとめ
カードローンで即日融資を受けたいのなら、消費者金融の担保を設定しない無担保ローンのローン商品を選びましょう。
消費者金融であれば、銀行で必要な申込者の警視庁データベースへの照会はありません。
無担保であることで、担保に対する審査や評価の手続がなく、スムーズに審査回答を得ることができるでしょう。
さらにWeb完結に対応している業者を選ぶことで、よりスムーズな資金調達につながり、最短で即日融資も可能となります。
ただし個人向けローン商品は、カードローンやフリーローンなどいずれの場合でも、借りたお金を事業性資金に使えません。
事業性資金が必要な場合には、事業者向けのビジネスローンなどを利用することになりますが、繰り返し利用すれば資金繰りは悪化してしまいます。
必ず返済計画を立てた上で利用することと、即日事業資金が必要であれば、売掛金を現金化するファクタリングも検討することをおすすめします。