オンラインファクタリングとは、WEB上で完結するファクタリングサービスです。
多忙な中小企業がファクタリングを利用するときも、インターネット上のオンラインで手続できるため注目されています。
ただしオンラインでの手続は、対面とは異なるメリットやデメリットがあるため、理解した上での選択が必要です。
そこで、オンラインファクタリングとは？WEB完結型のメリット・デメリットを解説します。
中小企業経営者向け！
オンラインファクタリングとは
「オンラインファクタリング」とは、インターネットを使ってWEB上で審査から契約まで手続を完結できるファクタリングサービスです。
感染症が増える季節など、人と接触しない非対面での手続を望む経営者にもぴったりのサービスといえます。
来店不要で手続が可能であり、書類のやり取りなどもすべてオンラインでできます。
電子契約が基本であるため、対面による面談や書類の郵送などに手間や時間をかけることなく、スムーズに資金調達しやすくなります。
オンラインファクタリングをより詳しく知るために、次の2つを確認しておきましょう。
- オンラインファクタリングの利用手順
- オンラインファクタリングの必要書類
それぞれ解説します。
オンラインファクタリングの利用手順
オンラインファクタリングでは、一般的に以下の利用手順により売掛金を現金化します。
- 申し込み（必要書類をインターネット上でアップロードして申し込む）
- 登録（代表者の確認できる本人確認書類を提出する）
- 見積もり結果通知（審査により買取可否が決定）
書類不備がなければ、1営業日など24時間以内に見積もり結果が提示されることが多いようです。
ただしオンラインファクタリング専門の会社では、アカウント登録を必要とするケースもあるため、インターネットに慣れていないと不便さを感じる恐れもあります。
見積もり段階までファックスによる対応を可能するケースもあるため、使いやすいサービスを選びましょう。
オンラインファクタリングの必要書類
オンラインファクタリングの必要書類は以下のとおりです。
- 本人確認書類（運転免許証など）
- 請求書（売掛金を証明する書類）
- 取引履歴が確認できる通帳（入金明細書）
- 決算書または確定申告書（2～3期分など）
お金を借りて資金調達する方法ではないため、担保や保証人を求められることはありません。
売掛金は目に見えない債権であるため、発生の有無を証明する書面が必要です。
請求書以外にも発注書・納品書・売掛先との基本契約書など準備しておくことでより証明しやすくなります。
オンラインファクタリングのメリット
オンラインファクタリングは、手続が簡素化されることとインターネット上で完結できることが特徴です。
それによるメリットとして、次の7つが挙げられます。
- 最短即日で入金可能
- 24時間申し込みが可能
- 手続の手間がかからない
- コストをかけず遠方でも利用できる
- 売買手数料が安い
- 個人事業主も利用可能
- 強引な勧誘を受けない
それぞれのメリットを説明します。
①最短即日で入金可能
オンラインファクタリングのメリットとして、申し込みから入金までの期間が短く、最短即日で対応可能という迅速性が挙げられます。
申し込み・審査・契約などをインターネット上で完結させることができるため、窓口に出向く時間も郵送する時間も必要ありません。
スピーディな資金調達が可能になることがオンラインファクタリングの最大のメリットといえるでしょう。
②24時間申し込みが可能
オンラインファクタリングのメリットとして、インターネットがつながる場所なら24時間申し込みできることが挙げられます。
窓口に出向く場合や電話による申し込みであれば、ファクタリング会社が営業している時間でなければ難しいといえます。
しかしオンラインファクタリングはインターネットを経由するため、24時間いつでも申し込みできます。
③オンラインで手続が完結する
オンラインファクタリングのメリットとして、手続がインターネット上で完結するため、時間とコストを抑えることができることが挙げられます。
必要書類はインターネット上にアップロードする方法で対応し、契約も電子契約で締結します。
そのため窓口まで出向く交通費も必要なく、郵送による送料も不要です。
④コストをかけず遠方でも利用できる
オンラインファクタリングのメリットとして、どこにいてもコストをかけることなく、遠方でも利用できることが挙げられます。
地方などでは近隣にファクタリング会社がなく、ファクタリングを利用したくてもできないケースもあります。
遠方のファクタリング会社を頼るしかなく、交通費や郵送費、時間がかかるため諦めざるを得えいケースもあるようです。
しかしオンラインファクタリングなら、インターネット上で完結するため、近隣にファクタリング会社がなくても利用できます。
⑤売買手数料が安い
オンラインファクタリングのメリットとして、売買手数料を引き下げやすいことが挙げられます。
通常、2社間ファクタリングで契約する場合の相場は10〜20%で、3社間ファクタリングは1～9％です。
しかしオンラインファクタリングの場合、2社間ファクタリングでも10％未満の売買手数料が提示されるなど、コストがかかりにくいといえます。
これは、審査にAIを使ったスコアリングシステムを採用しているため、人件費や経費を抑えた運営を可能としているからです。
⑥個人事業主も利用可能
オンラインファクタリングを提供しているファクタリング会社によるものの、開業届を税務署に提出しる個人事業主なら利用できるケースもあります。
会社を設立していない個人事業主でも、インターネット上で手続できることはメリットです。
⑦強引な勧誘を受けない
オンラインファクタリングのメリットとして、対面による手続がないため、強引な営業や勧誘を受けないことが挙げられます。
相手の顔を見ずにネット上で契約成立するため、契約を押し切られたり強引に契約させられたりなどの心配はりません。
オンラインファクタリングのデメリット
オンラインファクタリングにはいろいろなメリットがあるといえるものの次の6つのデメリットには注意しましょう。
- オンライン以外の申し込みは不可
- 2社間のみの対応
- 信頼関係を築きにくい
- 柔軟性や融通が利きにくい
- 提出書類のデータ化が必要
それぞれのデメリットを説明します。
①オンライン以外の申し込みは不可
オンラインファクタリングのデメリットとして、インターネットを使ったオンライン上の申し込み以外は対応してもらえないことが挙げられます。
インターネット上で手続を済ませることで、人件費や窓口店舗など設けることなく、経費を抑えることができています。
そのためインターネットは苦手な方や、対面でないと不安な方が、電話や訪問での申し込みを希望しても対応してもらえません。
必要書類のアップロードや電子契約など、ある程度はパソコンの知識がなければ利用しにくく、経営者の高齢化が進む中小企業では利用しにくい場合もあります。
②2社間のみの対応
オンラインファクタリング専門の会社によるものの、多くは2社間ファクタリングのみの対応です。
3社間ファクタリングに対応しているケースもあるものの、売掛先に対する通知や承諾が必要になるため、迅速性のメリットが消えてしまいます。
そのため多くは2社間ファクタリングのみの対応になっているようです。
③信頼関係を築きにくい
オンラインファクタリングは、手続すべてがインターネット上で完結するため、利用者と業者間での信頼関係を築きにくいことがデメリットです。
審査もAIによるスコアリング審査のため、諸事情に柔軟に対応してもらうこともしにくく、相手の顔が見えない状態で契約しなければなりません。
不明な点があっても多くはメールやチャットを使った対応となるため、きめ細やかな対応は期待できないといえます。
④柔軟性や融通が利きにくい
オンラインファクタリングのデメリットとして、人による審査や対応ではない分、柔軟性に欠け融通が利きにくいといえます。
一般的なファクタリングなら、仮に請求書の提出が難しい場合でも、売掛金の存在を証明する書類を提出できれば申し込みできる場合もあります。
利用者の諸事情などに合わせた柔軟な対応を期待できるのに対し、オンラインファクタリングはコンピューターを使ったAI審査のため、書類不備などがあれば審査に通りません。
必要項目の入力ミスや、請求書に記載されていた内容と相違点があった場合など、審査に落ちるため注意してください。
⑤提出書類のデータ化が必要
オンラインファクタリングのデメリットとして、必要書類を提出するために、スキャンなどデータ化が必要になることが挙げられます。
必要書類はすべてオンラインで送信することになるため、PDF化など書類をデータに変換できなければ利用できません。
また、電子署名ツールを用意しなければならないなど、インターネット取引に対応できる事前準備が必要です。
高齢者やインターネットに慣れていない方などは、すべてオンラインで手続することは難しいといえます。
オンラインファクタリングが適しているケース
オンラインファクタリングを利用するときには、メリットとデメリットを踏まえた上で検討することが必要です。
その上で、オンラインファクタリングが適しているケースとして、次の4つが挙げられます。
- 急いでお金が必要
- 本業が忙しく時間が取れない
- 遠方で窓口まで出向けない
- コストを抑えて資金を調達したい
それぞれ説明します。
急いでお金が必要
オンラインファクタリングが適しているケースとして、急いでお金が必要なときが挙げられます。
インターネットを使って手続するため、申し込みから契約までがスムーズであり、早ければ即日資金を調達できます。
すぐにお金が必要というニーズにも対応しやすい方法です。
本業が忙しく時間が取れない
オンラインファクタリングが適しているケースとして、通常業務が忙しく時間が取れない場合が挙げられます。
中小企業の場合、経営者が現場で率先して働いているケースも少なくないため、資金調達に時間を割けないケースもめずらしくありません。
オンラインファクタリングなら24時間インターネットで申し込みできるため、外出や出張が多いときでも安心です。
遠方で窓口まで出向けない
オンラインファクタリングが適しているケースとして、ファクタリング会社が遠方にあり、窓口まで出向けない場合などが挙げられます。
地方の中小企業などの場合、近隣にファクタリング会社がない場合も少なくありません。
その場合、オンラインファクタリングならインターネットに接続できればどこでも申し込みできます。
コストを抑えて資金を調達したい
オンラインファクタリングが適しているケースとして、ファクタリングによる資金調達コストを抑えたいときが挙げられます。
一般的なファクタリングよりもオンラインファクタリング専門の会社のほうが、運営コストがかからないため、売買手数料を安く抑えることができます。
ただし売掛債権の信用力など様々な審査項目で上下するため、必ずしも安い売買手数料で利用できるわけではないと理解しておきましょう。
まとめ
オンラインファクタリングは、インターネット上で申し込みから契約まで完結するファクタリングサービスです。
スピーディで簡素化された手続による資金調達が可能であることが大きな特徴といえます。
ただしオンラインファクタリング専門の会社を利用すると、すべての手続をインターネット上で行うため、パソコンやネット環境に不慣れな方は利用しにくいと感じる場合もあります。
この場合、オンラインによる電子契約に対応している一般のファクタリング会社に相談することをおすすめします。
対面や電話、ファックスなどを併用しつつ、電子契約で対することもできます。
顔が見えない取引に不安を感じるときには、オンライン対応可能な一般のファクタリング会社を選ぶことをおすすめします。
中小企業経営者向け！
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