PMGスタッフブログ

2018年08月17日

弊社が経験した裁判の事例についてのご紹介

 

平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

いつもピーエムジーのブログをご愛読頂きありがとうございます。

久しぶりの投稿になります、ピーエムジー株式会社営業部黒臼です。
先日の営業部からの投稿で悪徳弁護士などについてご紹介させていただいたと思いますが、本日はその他裁判の事例、弊社が経験し終結した裁判についてをテーマとしてお話させていただきたいと思います。

まず初めに、弊社で行なっているのは金銭の貸し付けではなく売掛金債権の買い取り、つまりファクタリングサービスであるというのを再認識していただきたいと思います。

1.弊社が経験した裁判に発展するまでの経緯

平成28年9月1日から売掛金債権の売買(ファクタリング契約)を株式会社ウイングメディカル(東京都港区)と締結致しました。
そこから月日が流れ毎月ファクタリング契約をし、入金日に弊社の代わりに集金していただくいわゆる二社間契約でお付き合いしていました。

契約当初から良好な関係を双方築いておりましたが平成29年3月1日の契約を残し不履行となりました。
契約が不履行になってしまった理由というのが譲渡人である株式会社ウイングメディカルの恩田代表から契約が完了した翌々日くらいに今後債権の回収を分割にしてほしいとお願いされました。
当然債権の売買であるので債権が入ってこない場合、その債権がしっかり入金されウイングメディカルが集金代行してくるまでは弊社も待つ意向ではあります。
しかし、集金代行の日を変える理由を聞いたところ明確な返答はされず、その場合本来三社間で行われるファクタリング契約ですが二社間契約を希望されていたので債権譲渡登記を留保していますが理由を説明していただけないと契約不履行と判断せざるを得なくなり、債権譲渡登記を設定することになりますと説明しましたがやはり理由を教えてはくれず弊社は債権譲渡登記を設定する判断に至りました。

同年3月13日ウイングメディカルの恩田代表から弊社へ手紙が届きました。手紙の内容というのが、

『3月6日付けで債権譲渡登記がなされてるのを確認しました。債権譲渡登記を設定する際弊社へ何も連絡せずに勝手に行う事は違法な行為であると、早期に弁護士へ相談し警察へ届け出る。』

と主張する文面でありました。

弊社はウイングメディカルの恩田代表から分割にして欲しいと言われた時、理由を聞きましたが教えてくれずその場合債権譲渡登記を設定しますと説明していましたがそんな事は聞いていないと言ってきたのです。
言った言っていないの話になっていく中で同年3月14日にウイングメディカルが株式会社オーパス(ノンバンク)に債権譲渡をした旨の登記がされていることを知り、債権の二重譲渡の可能性が見えたので恩田代表へ連絡し弁済期である同年4月3日に入金があり集金代行してもらった後、弊社へ支払っていただけるのか確認したところ他に支払うところがあるから待ってほしいと言われその支払いは何なのか説明を求めましたが曖昧な返答を繰り返すばかりではっきりした理由は話してもらえませんでした。
さらに同年3月30日株式会社宝商事(ファクタリング業者)に同じく債権譲渡をした旨の登記がされていることから同年3月31日、担当者の僕が直接ウイングメディカルに出向き事情を聴きに行きましたが今度は入金がズレると言い、では入金がズレるのはなぜかお聞きしたところ明確な理由を教えてもらう事は出来ずまともに話も出来ませんでした。
仮に当日入金がズレた際普段入金されている通帳を確認し本当に入金がないことを確認させてもらいたいと尋ねたところ恩田代表は入ってこないから見せる必要はない。と言い、拒否されてしまいました。
その場合仮に入金が入ってたとして弊社へ支払って頂けない場合は債権の使い込み、いわゆる横領したという判断を取らざるを得ないと伝えました。

そして集金日の4月3日、ウイングメディカルの恩田代表へ連絡し直接会社へ出向き入金はどうか確認したところ複数の債権を買い取ってるうちいくつかの入金は入ってきたと代表は言いました。
それならなぜ弊社へ入金ができないのか理由を聞きたく冷静に話を進めていたんですが、相手方が話してきたのは

ピーエムジーは利息が高く暴利であるため払う必要はないと断固入金をするのを拒んできました。
まず弊社では利息としてお金を貰っていません。
なので利息が暴利だという主張は間違っていると、あくまでファクタリングサービスとして売掛金の売買を行っていて、利息というものは受け取っていませんという説明したところ、今後は弁護士と話して下さいと言われ恩田代表は席を立ってしまい話が終わりました。

その後弊社の統括部長がウイングメディカルの本社へ出向き、改めてなぜ集金日にそのような事が起きるのか尋ねたところ集金日には一部の入金が無くピーエムジーに払うお金がないと伝えられました。
なぜ一部の入金が無かったのか理由を尋ねると取引先とのトラブルにより入金が入らないと伝えられました。
トラブルとはどういったトラブルなのか今後の入金はどうなっていくのか尋ねたところ明確な事は伝えられず、この先どうしていくかも話しは出来ませんでした。
正統な理由を話してもらわない限りは集金代行業務を怠り債権を横領したもしくは架空な債権を売買取引に使用したと判断せざるをえなくなり、その場合契約条項に違反する為、二社間契約から三社間の契約に移行する事となり第三債務者への債権譲渡通知をさせて貰いますとお話したところ、勝手にしてくれ御社みたいなヤミ金業者とは話す事はないと言い席を立ってしまいました。
後日弊社はウイングメディカルの第三債務者へ債権譲渡通知書を発送致しました。

その後債権譲渡通知を発送した第三債務者へピーエムジーから連絡し入金はされているか直接話を聞いたところ、確かに一部の会社は入金されていたんですが一部の会社は、港区が管轄の年金事務所から差し押さえされており裁判所から差し押さえ通知も届いていて既にウイングメディカルへ支払う予定だった債権は年金事務所へ支払ってしまったと伝えられました。

年金や税金の滞納があるということは初めてファクタリング契約する前の面談の時点で把握はしておりました。
滞納している分は毎月分割で払っていく和解で話は済んでいるとお聞きしていました。
差し押さえに関して、弊社から港区年金事務所に連絡し確認をしたところ同年3月1日にもしくは3月3日にウイングメディカルの第三債務者に差し押さえ調書が配達されていたのです。

事実、ウイングメディカルは弊社とファクタリング契約をし売掛金を弊社へ譲渡していましたが契約時には各債権の二重譲渡をしないこと、他社の債権譲渡登記の設定をしないと念書をいただいているにもかかわらずその契約期間中に他社二社から債権譲渡登記が設定されており、履行できていない結果です。
分割で払っているはずの年金等の支払いがいつから滞ってしまっていたのか把握できていなかったのは弊社の確認不足であったのは否めないですが、3月1日の契約日には譲渡する債権が年金事務所から差し押さえされているのを知っていたはずですが弊社にその事実を隠していたことになります。

ここまでの一連の流れで本来の集金代行日から2度お会いし話しもしているにも関わらず、そんな話は聞いていないと一点張りで弊社としては分割で和解するなり穏便に済ませたかったのですがウイングメディカルの恩田代表があまりにも一方的で、弁護士に相談するからもうピーエムジーとはお話ししませんなどと無茶な主張を繰り返し、であれば弊社としても早急に状況を確認したいのでウイングメディカルの顧問である弁護士から連絡なりしてほしいと伝えたところ、当時インドへ出張に行っていて都合がつかないと話を先延ばしにされ中々進展がないため弊社は止むを得ず顧問である弁護士に相談し裁判所へ訴状を提出し裁判へと発展いたしました。

2.売掛代金返還請求事件

事件No平成29年(ワ)第15627号
原告 ピーエムジー株式会社
被告 株式会社ウイングメディカル

売掛代金返還請求事件として裁判が始まりました。

被告の主張は以下の通りです。

ウイングメディカルはピーエムジーから借入れを受けているが当該借り入れ契約は非常に高利率であり明らかに出資法及び利息制限法違反の契約でありピーエムジーからウイングメディカルに対する金銭の貸し渡しは不法原因給付に該当するので今後ピーエムジーに対する返済義務は無いと主張し相手方は売掛債権を担保に違法貸し付けをしていると過去に締結した契約を遡り、元金がいくらで、利息がいくらで、という表し方をし裁判所へ答弁書を提出たしました。
丁度この時期、平成30年3月19日に配信されたYahoo!ニュースで
・企業などから売掛債権を買い取るファクタリングと呼ばれる金融取引を装い高金利のヤミ金業を営んだとして、出資法違反容疑などで東京都内に事務所を構えていた「東洋商事」と「MINORI」という業者が摘発されていました。
このような事件がありピーエムジーも同じように高金利で出資法違反に値すると裁判所へニュースの記事を提出していました。
当然弊社は出資法及び利息制限法違反や不法原因給付等の契約は一切行なわれておらず、そもそもニュースに書かれているのは
売掛債権を買い取るファクタリングという金融取引を装い、高金利のヤミ金業を営んだとして摘発された業者がいます。というのがニュースの記事になっております。
弊社はファクタリングを装っているのではなく実際に売掛債権を買い取っており、買い戻し特約をつけ担保としていなければ第三債務者が支払った金額の中で回収するのでリスクを負っているのは弊社であり売掛債権の買い取りを装った貸し付けではないのです。

このニュースの記事があがる前もう一つファクタリング業者と顧客の裁判の判例がありました。

事件番号 平成26年(ワ)11716
大阪地方裁判所 第16民事部
平成29年3月3日
こちらの裁判は被告(ファクタリング業者)が原告(顧客)に対し、原告が今まで被告に支払った金員を支払え。という判決が下りた事例で、弊社とウイングメディカルの裁判とは少し変わりこちらは過払い請求が本訴となっております。

原被告間のファクタリング取引がその実態を照らし債権の売買及びその買い戻しでなく金銭消費貸借とその返済であり利息制限法所定の制限利率で引き直し計算をすると過払いが生じているとして不当利得返還を認めた事例としてあがっています。
この判決でファクタリング=ヤミ金というレッテルを貼られたかと思いますが、そもそもこの時の被告(ファクタリング業者)の契約形態は買い戻し特約はついていないが原告は(顧客)買い戻しをせざるを得ない状況にあったのです。なぜそうゆう状況に陥ったかというと原告が買い戻しを行わなかった場合には譲渡債権の全額が回収できたときに初めて債権譲渡代金全額の支払いを受けるとか、債権の一定金額分のみの譲渡の為に各債務者に債権譲渡通知が発送されてしまうといった不利益を受けるから、本件取引において原告は買い戻しを行わざるを得ない立場にあったものと言えると書かれています。それに将来債権も抑えていた被告にはリスクが無く金銭消費貸借契約であると裁判所は判断したようです。

こちらの裁判の判決が下りたのは約3年かかってましたが被告が原告に過払いとして金員を払うとして終結したみたいです。

別の裁判ではファクタリング会社が勝訴している判例があります、不当利得返還請求が本訴となっている裁判でありますが平成28年終結しています。

事件番号 平成27(ワ)24861号

Westlaw。JAPAN  より

こちらは顧客1人でファクタリング会社を2社訴えている裁判になります。

原告(顧客)

被告(ファクタリング会社)

この裁判では前述で敗訴したファクタリング会社とは異なる契約形態であり債権の一定金額分のみの譲渡の為に各債務者に債権譲渡通知が発送されてしまうといった事が契約には含まれていなく万が一回収できなかった場合のリスクをファクタリング会社は負っていると裁判所に認められました。

3.判決の結果

上記で説明した事例を踏まえ、弊社の裁判に戻りますが、判決の結果としては
被告(ウイングメディカル)は原告(ピーエムジー)に対し150万円及びこれに対する平成29年3月1日から支払済まで年6分の割合による金員を支払えというものでした。

この裁判の終結により明らかになったのは、ピーエムジー株式会社というものがファクタリング 業者を装って違法な貸付をし高金利のヤミ金業を営んでいる会社ではないと理解してもらえることです。
余談として裁判中にわかったことですがウイングメディカルの恩田代表は高金利のヤミ金からお金を借り、ファクタリング業者も数社使用したことがあるのが判明しました。その都度弊社が経験した今回のトラブルと同じように対処してきたみたいですが弊社は胸を張ってファクタリング業をやっています。過去に摘発された会社があるからと同じように評価してもらっては困ります。
恩田代表は弊社に対して金銭の貸付であり違法なファクタリング業者だと主張しこの結果に至りました。
ですがその主張は正規にファクタリング業を行っている弊社としても理解できないものではないのです。
なぜかというと現在も摘発されていないだけでファクタリングという名目で金銭の貸付を行っている業者も全国にはいます。
そういった業者と同じにされないよう弊社では定期的に顧問弁護士と打ち合わせをし契約書の見直しなど徹底し金銭の貸し借りに値しないよう努めています。

もしファクタリング利用をお考えの社長様、使用しているがもしかしたらヤミ金かもしれないと不安に思われてる社長様、弊社ではそういった相談にも受け答えしていますのでお気軽に相談していただけたらと思います。

以上、裁判の事例について長々とお話ししましたが最後まで見ていただきありがとうございました。

ピーエムジー株式会社 営業部 黒臼尚貴

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