滞納とは?税金を納めないとどうなるのか対処法・相談先を徹底解説

税金を滞納すると、延滞税が発生することになり、最終的には財産を差し押さえられます。

納税は義務であるため、納期限に納めなければ滞納者として扱われます。

税金を滞納したままにしておけば財産が公売により強制的に換価され、税金滞納分に充照られるため、その前に解消することが必要です。

そこで、滞納とはどのような状況なのか、税金を納めなければどうなるのか、その対処法や相談先を徹底解説します。

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税金の種類

租税は様々な税目があり、いくつかの視点から分類されています。

大きくは、課税主体により次の2つに分けられます。

  • 国が徴収する国税
  • 地方公共団体が徴収する地方税

国税と地方税は課税主体に着目した分類であり、所得課税・消費課税・資産課税など税負担を経済活動のどの局面で求めているかに着目した分け方もあります。

国税と地方税は、それぞれ次の税金があります。

課税主体の分類 税金の例
国税 所得税・復興特別所得税・法人税・地方法人税・特別法人事業税・贈与税・相続税・登録免許税・印紙税・消費税・酒税・たばこ税・自動車重量税など
地方税 固定資産税・都市計画税・不動産取得税・住民税・事業税・地方消費税・自動車税・軽自動車税など

滞納とは

滞納とは、税金や家賃など支払う義務があるのに期限までに履行しないことです。

税金を納めていない状態を未納といいますが、納付されない状態が続き督促状が発送されれば、未納から滞納に代わります。

滞納が未納の違いとして、滞納では判断された時点で滞納処分の手続に入ることが挙げられます。

調査・差押え・換価・配当など、いずれも強制的に行われるため拒否はできません。

税金滞納による措置

税金を滞納した場合、最終的には財産を差し押さえられてしまいます。

しかしすぐに差押えの措置が取られるのではなく、以下の流れで手続が進みます。

  1. 延滞税の発生
  2. 督促状の発送
  3. 税務調査の実施
  4. 差押調書の発送
  5. 財産の差押え
  6. 財産の換価

それぞれ説明します。

法人税の滞納でどうなる?影響や差押えを回避する方法を解説

1.延滞税の発生

税金を滞納した場合、ペナルティとして以下の計算式による延滞税が発生します。

 

延滞税 = 本税額 × 税率 × 延滞期間

 

税率は納付期限翌日から2か月を経過するまでは「年7.3%」と「特例基準割合+1%」のいずれか低い割合が適用されます。

納付期限翌日か2か月を経過した日以後は、「14.6%」と「特例基準割合+7.3%」のいずれか低い割合となります

なお、令和4年1月1日から令和7年12月31日までの期間は年8.7パーセントが適用されます。

2.督促状の発送

税金滞納により督促状が発送されますが、国税と地方税のどちらを滞納しているかによって以下のとおり対応が異なります。

国税の場合、税通則法で原則、納期限から50日以内に督促状が送付されます。

もしも50日以内に督促状が送られてこなくても、納税の義務を免れるわけではなく、50日経過後の督促が無効になるわけではありません。

地方税の場合、地方税法により納期限から20日以内に督促状が送付されます。

20日以内に督促状が送られなくても、納税の義務を免れるわけではなく、納期限から20日経過後の督促が無効になるわけではありません。

3.税務調査の実施

税金滞納による督促の送付と並行し、税務調査も実施されます。

預貯金・不動産・株式・債権など所有する資産に関する調査が行われ、差押えに向けた強制執行手続へと移行します。

4.差押調書の発送

税金滞納で、督促状が発送されてから10日以内に完納できなければ、財産を差し押さえられてしまいます。

督促状が届いて10日ではなく、発行した日が1日目でカウントするため注意してください。

差押えが決まると、差押調書(不動産の差押えは差押書)が送られてきます。

差押調書には、滞納している税金の金額や延滞税の額、どの財産を差し押さえるのかなど記載されています。

5.財産の差押え

度重なる請求を放置し、税金を納めない状態のまま放置していると、最終的には財産を差し押さえられてしまいます。

国税徴収法による強制執行は、督促状発行日から10日経過段階で滞納分が完納されていなければ可能であり、確定判決なしですぐに実行されます。

差押え対象となるのは主に以下の3つの財産です。

  1. 不動産
  2. 給与
  3. 債権

それぞれ説明します。

不動産

税金の滞納者が土地や建物を所有している場合、競売または公売の手続が正式に開始されたことを公示するため、不動産登記簿に差押の登記が行われます。

登記後、すぐに建物や土地が使用できなくなるわけではないものの、競売後に売却代金が滞納分の充てられるため立ち退きを迫られます。

給与

税金の滞納者が会社員も兼ねている場合で、銀行などの金融機関に預金を持っていれば、給与も差押えの対象です。

銀行にあるお金自体が差し押さえられるのではなく、金融機関に対する預金債権が差し押さえの対象になります。

国や地方公共団体から金融機関に差押通知書が送付されますが、差押調書と同様の内容が記載されています。

預金を差し押さえられた場合、銀行との約定で取引停止になる可能性もあるため、事業上の支障は極めて大きなものになるでしょう。

債権

債権とは、相手に金銭の支払いを請求できる権利です。

たとえば売掛債権は、販売した商品やサービスの代金の支払いのうち、未回収分を請求できる権利といえます。

売掛金の差押えは、裁判で判決を取るなど債務名義を取得することが必要です。

実際に強制執行が行われると、取引先に税金滞納や差押えの事実を知られるため注意してください。

6.財産の換価

差し押さえられた財産は、換価されて滞納している税金の支払いに充てられます。

差押えた不動産や動産は、入札による公売や、給与支払者や金融機関等第三債務者などに給与・預貯金などの債権交付を要求し金銭に換えます。

換価は法律に基づいた手続であり、滞納者の状況に合わせて実施されることが一般的です。

税金滞納による影響

税金を納めることが義務付けられているため、滞納した場合には会社経営や事業運営に以下の影響が及ぶことになります。

  1. 社会的信用力の低下
  2. 資金調達手段の縮小
  3. 税務調査の対象
  4. 差押えによる事業停止

それぞれ説明します。

社会的信用力の低下

税金は本来納めるべき費用であり、納税は義務であるため社会的信用力は低下します。

滞納で預貯金が差し押さえられた場合、取引銀行にその事実を知られてしまい、その後の資金調達に影響が及ぶでしょう。

また、不動産などの差押えで事業が停止すれば、取引先に滞納の事実を知られるためイメージダウンや顧客離れなど厳しい状況に追い込まれます。

資金調達手段の縮小

税金を滞納すると、銀行から融資を受けることはできなくなるため、資金調達手段は縮小します。

信用力の低下で審査には通らなくなり、新規融資だけでなく追加融資も断られます。

税務調査の対象

税金を滞納すれば、ただしい申告が行われていないのではないかと疑われることになり、、税務調査の対象になります。

法律でも、税金の滞納処分で財産調査が必要とされるとき、処分に向けて財産の有無・所在・種類・数量・価額・利用状況・権利の有無を明確にする調査が実施されます。

調査した結果、差し押さえが難しいと判断されれば強制捜査が入る可能性もあります。

差押えによる事業停止

税金を滞納すると、現預金・不動産・売掛債権などが差し押さえられ、事業継続は困難になるでしょう。

手元の現金を失い、工場や設備なども差し押さえられてしまえば、事業を停止せざるを得ない状況に陥ります。

生産基盤を失った状態で売掛債権なども差し押さえられれば、取引先に滞納や強制執行の事実を知られてしまいその後の取引に影響が及びます。

税金滞納を解決したいときの相談先

税金を滞納している状態のままでは、いずれ財産は差し押さえられることになり、事業を停止しなければなりません。

そのため早急に滞納状態を解消することが必要ですが、問題を解決したいときの相談先として以下の3つが挙げられます。

  1. 市町村・税務署
  2. 顧問税理士
  3. 資金調達コンサルタント

それぞれ説明します。

市町村・税務署

税金滞納の相談先として、市町村や税務署が挙げられます。

滞納している額や期間によるものの、窓口では支払時期やその方法を相談できる場合もあります。

各種税金の相談窓口は以下のとおりです。

税金の種類 相談窓口
国税(所得税・復興所得税・相続税・贈与税・消費税・酒税・自働車重量税など)  各地域の税務署
地方税(個人事業税・法人事業税・自働車税・不動産取得税など) 道府県の税事務所(名称は各道府県によって異なる)
地方税(固定資産税・都市計画税・住民税・軽自動車税など) 各市町村の税務課(名称は各道府県によって異なる)

なお、東京都23区は以下の問合せ先となります。

税金の種類 相談窓口
地方税(個人事業税・法人事業税・自働車税・不動産取得税など) 各区の都税事務所
地方税(住民税・軽自動車税など) 各区の税務課(名称は各区によって異なる)

税金の滞納で財産を差し押さえられないように、換価の猶予や納税の猶予などを申請することも検討しましょう。

換価の猶予は財産の差し押さえを待ってもらう手続であり、納税の猶予は納付を待ってもらう手続です。

国税庁のホームぺージ内にも、「換価の猶予の申請手続」にその記載があるため参考にするとよいでしょう。

顧問税理士

税金を滞納したことで財産を差し押さえられてしまわないように、顧問税理士など専門家に相談しましょう。

顧問税理士がいない場合は、商工会議所の無料相談など活用できます。

税金の専門家に相談することで、滞納だけでなく債務超過などに関する問題も解決につなげられます。

経営者独自で判断せず、専門家の意見も参考にしたほうが安心です。

資金調達コンサルタント

税金滞納で財産を差し押さえれないためにも、手元の資金を増やすことを踏まえて資金用達コンサルタントに相談しましょう。

滞納状態を解消するには、納税資金が必要です。

しかし税金滞納状態では銀行から融資を受けることはできないため、その他の資金調達方法を検討しなければなりません。

たとえば売掛金を現金化するファクタリングであれば、税金滞納や債務超過でも申し込みできます。

適切な資金調達方法のアドバイスを受けるためにも、資金調達コンサルタントに相談することをおすすめします。

税金滞納の解消方法

税金滞納を解消するためには、滞納分に充てる納税資金を調達することが必要です。

しかし、銀行から融資を受けたくても審査に通らず、どの方法で資金調達すればよいか迷ってしまう可能性もあります。

この場合、おすすめなのは売掛金を現金化するファクタリングといえます。

ファクタリングは、商取引で発生した売掛金を、ファクタリング会社に売却することにより前倒しで現金化できる金融サービスです。

税金滞納・債務超過・赤字決算などで銀行融資の審査に通らない状況においても、ファクタリングなら利用できる可能性があります。

ファクタリングの審査では、主に売掛先の信用力を重視します。

最短即日現金化され、手元の現金を増やすことができる方法であるため、税金滞納の解消に向けてファクタリングを検討しましょう。

ファクタリングと融資の違いとは?種類とメリット・デメリットを解説

まとめ

税金を滞納すると、延滞税が発生し、早急に納めるように督促状が送られてきます。

最終的には所有する財産を差し押さえられてしまい、事業継続は難しくなります。

そのため、税務署や税理士などに相談することや、納税資金に充てるお金を調達することが必要ですが、ファクタリングもその方法の1つです。

ファクタリングは税金滞納や債務超過、赤字決算でも申し込みできるため、税金滞納の解消に向けた資金調達にうまく活用することをおすすめします。

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