会社経営で資金繰りはポイントとして押さえておかなければならない大切なこととわかっていても、事業が順調なときにはつい気をぬいてしまいがちです。
そこで、安定した経営を続けていくために知っておきたい資金繰りのポイントについてご説明します。
目次
そもそも資金繰りとは何をすること?
会社経営における資金繰りとは、会社のお金を管理することです。
材料を仕入れるときも人を雇うときもお金が必要ですが、手元に現金がなければ製品を作ることも人材を募集するための広告を出すこともできません。
ビジネスチャンスを失う可能性もあるため、手元のお金は不足しないように常に準備しておく必要があります。
そして最悪の場合、様々な支払いができなくなり会社が倒産してしまう可能性もあると留意しておくべきです。
以上のことから企業経営における資金繰りとは、会社のお金の流出入を管理し、手元の資金が不足しないようにすることといえます。
資金繰りを改善させるためのポイント
日頃から手元のお金が不足しないよう、現金の管理はとても大切です。もし資金繰りが悪化していて、資金が不足しがちという場合には次のポイントを押さえ改善していきましょう。
まずは手元のお金を把握しておくことがポイント
資金繰りの前に、まずは会社にどのくらいのお金があるのか把握しておくことがポイントです。
毎月決まった日に入金されるお金と支払うお金についても確認し、お金の流れを知っておきましょう。
手元の現金を増やす努力をする
資金が足らないという場合、売れる見込みもないのに抱えている在庫はないか確認してみましょう。無駄に在庫を抱えていても、管理などにコストがかかるだけなので、希望する金額で売れなかったとしても処分したほうがよいといえます。
他にも付き合いで購入したゴルフ会員権や、使われていない不動産なども売却すれば手元のお金を増やすことができます。
そして取引先から入金される予定の売掛金も、回収期日までの期間が長い場合にはファクタリングで短期化することをおすすめします。
コストの見直しも必要
売上を増やさなければ入金予定の売掛金も増えません。しかし無駄な費用が多ければ、せっかく入金が増えても手元に残るお金は少なくなってしまうでしょう。
そこで、無駄なコストは削減することも検討してください。必要以上に購入し続けているものや、使用していないのに利用料金を払っているものなどがあれば、まずは見直ししていくことが必要です。
ただ固定費によっては仕事が円滑に進まなくなるものや、従業員のモチベーションが下がるものもあるため、見直しが難しいものは業務の効率化を図るなどもあわせて検討してください。
資金繰り表を作成することもポイント
会社のお金を管理する上で、資金繰り表の作成は必須といえます。
毎月どのくらい売掛金が発生し、いつ取引先から入金されるのか、そしていつ・いくら支払いが必要なのか把握しておくことがポイントです。
資金繰り表を作成しておくことで、会社のお金の流れを把握するだけでなく、将来の予測もできるため現金が足らなくなるタイミングを知ることもできます。
作成した資金繰り表は、銀行から融資を受けるときにも審査の資料として提出を求められます。
銀行からお金を借りる予定はないという場合でも、万一の備えのために作っておくとよいでしょう。
適切な資金繰りで安定した経営の実現を
赤字が続いたとしても手元のお金が枯渇しなければ会社は倒産しません。しかし手元に現金がなくなれば、たとえ黒字でも倒産してしまうこともあるため、資金繰りによる資金管理は会社経営で欠かすことはできません。
安定した経営を実現させるためにも、紹介したポイントを実践し、資金繰りを改善させていくようにしましょう。