経営のリスク管理にキャッシュフローが重要な理由とは?

経営でキャッシュフローを意識していると、どのくらい使えるお金を増やすことができるかを重視していくことになります。
利益を見てリスクから目を背けるのではなく、現金自体の収支を意識しながら想定されていないリスクを回避していくことが必要です。

売掛金による会社が抱えるリスクとは?
企業同士で取引を行う場合、自分の会社の経営がスムーズだったとしても相手先の問題が影響して不測の事態を引き起こす可能性があります。
売掛や買掛による取引は企業間で頻繁に行われているため、回収が不能になるリスクも当然背負っていると言えるでしょう。さらに売掛金の回収が遅れてしまうことや手形の不渡りが出ることで、倒産してしまうリスクも抱えていると言えます。

利益を基準に考えると危険
会社の利益には売掛による売上も含まれますので、実際はまだ入金されていないお金も計上されています。
利益を基準に考えていると、実際の現金の有高とズレが生じ、損益計算書上では利益が出ていて黒字なのに会社に現金がなくて支払いができず倒産するといったことも十分考えられるでしょう。
このような利益重視で倒産してしまうことを防ぐために、現金を増やすことを意識することが必要です。

損益計算書は作成者によって数字が異なることも
会社の経営がスムーズかどうかを判断する場合、どうしても帳簿上の利益に注目してしまいがちです。しかし利益は時として勘違いをさせる可能性があることを理解しておきましょう。
損益計算書上の利益は、売上から費用を差し引いた分で計上されますが、複雑な会計基準を使用するので作成する人によって数字が変わることがあります。
そのため利益が出ていることに安心してしまい、実際の資金が不足していることに気が付かないという危険な状態に陥る可能性も考えられるでしょう。

現金の流れに焦点をあてることが必要
キャッシュフローは実際の現金の流れに焦点を当てていますので、数値が変わることはなく、表だけ儲けているという印象を消し去って現実的に使うことができる現金を映し出すことができます。
現実に目を向けるためにも、資金繰りの現状を明らかにした上で経営の実態を見つめ直していくことが必要です。

キャッシュフローを意識してリスク回避を!
開業したばかりの会社、そして中小企業はそもそも資金繰りが大変な状態です。帳簿上では利益が出ているのに、なぜか現金が不足しているということもあるかもしれません。
しかしこのような現金の不足は、経営を一気に困難にさせてしまうリスク要因ですので常にキャッシュフローを意識した経営を心掛けましょう。
企業が行う活動を現金から見ていくことにより、現時点で抱える経営の問題点を把握することが可能になります。
キャッシュフローの改善を図ることが経営状況を安定させることに繋がるでしょうし、同時に信用にも繋がることで金融機関からの融資や取引なども有利に運ぶことになるでしょう。