無担保ローンとは、名称どおり担保を必要としない借入れ方法です。
不動産など所有していなくてもお金を借りることができるため、個人でも利用しやすい借入れ方法といえます。
審査のスピードも早く、スムーズにお金を借りることができる反面、金利が高いなどデメリットもあるため、利用においては慎重な判断が求められます。
そこで、無担保ローンについて、種類やメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
無担保ローンとは
「無担保ローン」とは、担保を差し入れることなくお金を借りられる金融商品です。
「担保」とは、お金を貸す債権者が債務者に差し入れてもらう物品などで、万一返済されなくなったときの資金回収のための保証といえます。
主に土地や建物などの不動産などの差し入れを求められることが多く、債務者が返済不能になった場合は、強制執行で差押えの対象となります。
担保があれば審査に通りやすくなることや、金利が下がるなどのメリットがある反面、返済できなくなれば失うことはデメリットです。
しかし無担保ローンでは、担保は差し入れずにお金を借りられるため、借りた後に土地や建物を失う不安を抱えず利用できます。
無担保ローンの種類
無担保ローンを利用する場合、種類があるためそれぞれの特徴など踏まえた上での商品選びが重要です。
主に無担保ローンと呼ばれる金融商品には、次の4つの種類があります。
- カードローン
- フリーローン
- キャッシング
- 目的別ローン
それぞれ説明します。
カードローン
無担保ローンの種類のうち、1つ目は「カードローン」です。
カードローンとは、銀行や金融会社が提供する個人向けの貸し付けサービスであり、利用可能枠(限度額)の範囲内なら繰り返し借入れや返済ができます。
スピーディな審査で消費者金融のカードローンなら、即日融資にも対応しており、事業性資金や投資目的を除いて使い道も制限されません。
クレジットカードのキャッシングよりは金利が低めである一方、フリーローンや目的別ローンよりは金利が高めに設定されます。
フリーローン
無担保ローンの種類のうち、2つ目は「フリーローン」です。
フリーローンとは、銀行などと証書を交わして契約を結んだ上でお金を借りることができる個人向けローン商品です。
申し込みの際に借入目的などの申告が必要ですが、事業性資金や投資目的以外なら使い道は自由に設定でき、最長10年で借りたお金を毎月コツコツと返します。
カードローンやクレジットカードのキャッシングよりは金利が低めに設定されているものの、審査や借入れまでに時間がかかる場合もあります。
キャッシング
無担保ローンの種類のうち、3つ目は「キャッシング」です。
キャシングはクレジットカードに付帯されたショッピング枠とは別の機能であり、現金の借入枠のことです。
クレジットカードを発行する際にキャッシング枠も設けている場合、審査不要でお金を借りられます。
ただし他の無担保ローンよりも金利が高めに設定されていることや、利用し過ぎるとカード全体の利用枠を狭くする恐れがある点に注意が必要です。
ショッピング目的でカード利用しているときには注意してください。
目的別ローン
無担保ローンの種類のうち、4つ目は「目的別ローン」です。
目的別ローンとは、銀行の取り扱うローン商品です。
資金使途の目的が限定されることが特徴であり、主な目的として教育・ブライダル・医療などが挙げられます。
資金の使い道が限定されているため、他の無担保ローンよりも金利が低く設定されるものの、審査や手続に時間がかかる場合が多いので注意してください。
また、支払先への直接入金が必要なケースや、資金使途証明書などの提出が必要になる場合もあります。
無担保ローンのメリット
無担保ローンは個人でも借入れしやすい金融商品であり、メリットとして次の4つが挙げられます。
- 審査がスピーディ
- 担保や保証人は不要
- 手続がネット上で完結する
- 資金使途は自由
それぞれ説明します。
①審査がスピーディ
無担保ローンのメリットとして、審査がスピーディであることが挙げられます。
担保を必要とする有担保ローンの場合、申込内容や担保の確認などで審査に時間がかかります。
しかし担保なしで利用できる無担保ローンなら、その分スピーディな審査が可能です。
②担保や保証人は不要
無担保ローンのメリットとして、担保や保証人は不要であることが挙げられます。
有担保ローンで担保として差し入れることができるのは、不動産や売掛債権など以外にも、第三者を人的担保とする連帯保証人も含まれます。
無担保ローンでは、モノや権利などの担保も保証人も必要なく、スムーズに契約できます。
③手続がネット上で完結する
無担保ローンのメリットとして、手続がネット上で完結することが挙げられます。
担保を差し入れる必要がないため、申込・契約・借入・返済まですべてインターネット上で完結できる商品も多く存在します。
④資金使途は自由
無担保ローンのメリットとして、資金使途は自由であることが挙げられます。
目的別ローンを除く無担保ローンでは、お金の使い道を制限されることなく、生活費・ショッピング・旅行・冠婚葬祭など様々な用途で使うことができます。
ただし事業用の資金や投資目的では使えませんので注意してください。
無担保ローンのデメリット
無担保ローンにはいろいろなメリットがある反面、次の2つのデメリットには注意が必要です。
- 金利が高い
- 属性など信用情報が重視される
それぞれ説明します。
①金利が高い
無担保ローンのデメリットとして、金利が高いことが挙げられます。
審査など手続が簡素化されている分、万一返済されなくなったときに金融会社が負うリスクは大きくなります。
有担保ローンのように担保を現金化して返済に充てることもできないため、リスクの高さ分は金利も高く設定されます。
そのため繰り返し長期利用すると、資金繰りが悪化する可能性が高くなるため、一時的な利用に留めておきましょう。
②属性など信用情報が重視される
無担保ローンのデメリットとして、属性など信用情報が重視されることが挙げられます。
年齢・勤務先・年収・借入履歴などの信用情報が主な審査の対象です。
年収が低い方や勤続年数が浅い方、過去の借入れ状況などに問題が見られる方などは返済能力が低いと判断されるため、審査に通らない可能性もあります。
審査のスピードや手続が簡略的であることはメリットといえる反面、返済能力が十分でなければお金を借りることはできません。
無担保ローンを利用するときの注意点
無担保ローンは一般的な銀行融資よりはスムーズな資金調達が可能であり、担保や保証人がいらないため個人でも利用しやすいといえます。
ただ、無担保ローンで資金を調達するときには、次の3つの注意点を踏まえた上で利用しましょう。
- 目的にあった商品選びが重要
- 計画的な利用が必要
- 事業資金には使えない
それぞれ説明します。
目的にあった商品選びが重要
無担保ローンを利用するときの注意点の1つ目は、目的にあった商品選びが重要であることです。
複数の種類がある無担保ローンは、どれを選ぶかによって金利・利用限度額・資金使途の制限の有無など異なります。
たとえば次のように、お金を借りる目的や金額など、状況などに合った無担保ローンを選びましょう。
カードローン |
・急いでお金が必要 ・少額借入れを希望している |
フリーローン |
・できる限り金利を抑えたい ・使い道が複数ある |
目的別ローン |
・できる限り金利を抑えたい ・使い道が決まっている |
キャッシング |
・急いでお金が必要 ・少額借入れを希望している |
計画的な利用が必要
無担保ローンを利用するときの注意点の2つ目は、計画的な利用が必要であることです。
金利が高めに設定されている無担保ローンは、利用において返済計画を立てた上での計画的な利用が必須となります。
無理な返済計画でお金を借りてしまうと、返済に行き詰まってしまう可能性も出てくるでしょう。
シミュレーションした上で返済が厳しい可能性がある場合、借入金額や返済期間など見直すことも必要です。
事業資金には使えない
無担保ローンを利用するときの注意点の3つ目は、事業資金には使えないことです。
目的別ローンを除き、他の無担保ローンは資金使途が限定されないことがメリットといえます。
しかし借りたお金を事業用の資金や投資目的では使えないため、事業資金として融資を受けたいのなら、他の資金調達方法を検討する必要があります。
まとめ
無担保ローンは、担保を差し入れることなくお金を借りることができるため、家や土地などを所有していなくても融資を受けることができます。
カードローン・フリーローン・クレジットカードのキャッシング・目的別ローンなど種類があるため、資金使途や金利などニーズに応じた商品を選びましましょう。
ただ、いずれの無担保ローンも、一般的な銀行融資より金利は高く設定されるため、長期利用で資金繰りは悪化します。
また、目的別ローン以外の無担保ローンは基本的に資金使途自由とされているものの、事業用の資金や投資目的では使えません。
そのため事業で資金調達が必要なものの、一般的な銀行融資の審査には通らないという場合、ファクタリングの利用をおすすめします。