銀行が忙しい日、五十日(ごとうび)とは?

銀行は繁忙日と呼ばれているタイミングに「五十日(ごとうび)」が挙げられます。窓口付近には、いつが混みあうのかを事前に予想し、その日付を掲載して顧客の分散化を図っていることがありますが、ここに表示されている日付がその五十日(ごとうび)です。

そこで、五十日(ごとうび)とはいつのことを指しているのか、なぜ忙しいのかをご説明します。

 

銀行の繁忙日の1つである五十日(ごとうび)

銀行の繁忙日は立地や客層によって異なりますが、個人と法人、両方の客層が足を運ぶ店舗の場合、

  • 月末
  • 月の5日、10日、15日、25日など5の倍数に該当する日
  • 月初
  • 年金支給日

です。

月末は、四半期末(3、6、9、12月)が特に多忙となり、月初は生活保護費が支給される1日や2日は窓口が混みあいます。また、年金支給日は偶数月の15日と決まっているので、これらの日が銀行の営業日でない場合には、前営業日が混みあうことがほとんどです。

そして5の倍数に該当する日が五十日(ごとうび)で、事業所の給料日として設定されていることが多い25日や月末、10日や15日などは多くの人で窓口やATMが混雑します。

銀行にとって多くの人に足を運んでもらえることはよいことでもありますが、忙しくなる分、ATMでのトラブルが多く発生し、顧客から受け付けた処理で事務手続きも増えます

 

もともとは関西でできた言葉

30日も5の倍数に該当する日ですが、旧暦では月の長さに関係なく、月末日を五十日(ごとうび)としていることがほとんどです。

また、もともとは関西で生まれた言葉で、関西では「ごとび」と読むことが多いとされ、正式には「ごとおび」と呼ばれています。

赤山禅院の五日講に由来した言葉であるという説もあり、赤山明神の祭日は5日ですが、この日に参詣し集金を行うとスムーズに取引ができる謂われからといわれているようです。

 

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五十日(ごとうび)は銀行以外でも多忙

日本では五十日(ごとうび)に決済を行う事業所が多いですが、これを五十払いといいます。銀行などの窓口が混みあうだけでなく、いろいろな企業の営業車で道路が渋滞する日でもあり、実際、首都高速道路で道路が混雑するのは毎月25日といわれているほどです。

証券市場でも五十日(ごとうび)はアメリカドルなどの外貨の買い需要が高くなるなど、仲値も高めになる傾向がみられます。

 

取引は五十日(ごとうび)を避けたほうが無難

急を要するタイミングでは窓口やATMが混雑しているとイライラしてしまいますので、なるべく五十日(ごとうび)に銀行に足を運ばなくてもよい日に取引などを行うことが望ましいといえるでしょう。