会社経営における資金繰りは、人の身体にたとえれば血液ともいえるため、やり方を間違わないことが大切です。
仮に枯渇すれば、生命の危機に陥る恐れがあるため、会社存続のために欠かすことはできません。
そのため資金繰りのやり方で、押さえておきべきポイントを簡単に紹介します。
資金を予測するタイミング
会社経営において、経営者自身が数字にそれほど自信がないケースも見られますが、数字へ関心を持つことが大切です。
最低でも3か月先までに必要な資金を把握し、常に頭に入れておくようにしましょう。
数週間や数日前に突然、資金不足が発覚しても、本業が忙しく資金繰りに時間をさけるとは限りません。
急いで金融機関に銀行融資を申し込んでも、警戒されて審査に通らず、信頼関係が崩れる恐れもあります。
仮に銀行融資を検討するのなら、資金を必要とするタイミングの2か月程前には、銀行担当者と交渉を始められる準備が必要です。
資金繰り表による管理が重要
資金繰りのやり方は、資金繰り表を作成することからはじめましょう。
資金繰り表を作成すれば、以下の確認できる内容により、近い将来資金が回るのか把握できます。
- 売掛金の回収状況
- 買掛金の支払い状況
- 借入金からの資金調達
- 借入金の返済状況
- 設備投資の予定
将来予測だけでなく、過去の実績まで記載すれば、予測と実績の差も知ることもできます。
計画・結果・原因分析・その対策と見直しのサイクルが安定させて、経営基盤を作っていくことが重要です。
資金繰り表の作成方法
一定の科目や区分に分類し、現金による収入と支出を表にまとめる資金繰り表はしっかり作成しておくことが大切です。
なお、資金繰り表に明確なフォーマットなどはなく、見やすい形で作成しても問題ありません。
一般的には、次の6つの区分に分けて作成することが多いので、これらの項目は記載しておくようにするとよいでしょう。
- 前月繰越(前月分から繰り越したお金)
- 収入(事業に関しての収益)
- 支出(事業に関する支払い)
- 差引過不足(収入の合計から支出合計を差し引いた利益となるお金)
- 財務収支(借入や返済金、設備投資などの収支)
- 次月繰越(「前月繰越金+差引過不足+財務収支」による翌月への繰り越し金)
資金繰りのやり方の基本
資金繰りのやり方の基本は、資金繰り表の作成といってもよいでしょう。
必要項目を記載した資金繰り表を毎月作成すれば、現金の流れを掴むことができるため、資金不足を回避できます。