手形割引とは?メリットや注意点、ファクタリングとの違いについて詳しく解説

手形割引とは、支払い期日前の手形を換金できる仕組みであり、資金繰りに活用できます。手形割引にはデメリットもあるため、内容やリスクを理解した上で利用することが大切です。

今回は手形割引のメリットや注意点について解説します。

手形割引とは

手形割引とは、期日が到来する前の手形を手形割引専門業者へ売却し、現金化する資金調達のサービスです。

本来手形は決済期日にならなければ現金化されませんが、期日を前倒して資金を手に入れられるのがメリットです。

売掛金を早期に現金化できるファクタリングと似ていますが、手形割引は融資を受ける形となります。資金を借入れるときと同様の審査が行われるため、ファクタリングと比べて利用するハードルは高いと考えておきましょう。

手形割引のメリット

手形割引には以下の3つのメリットがあります。

  1. 現金化が早い
  2. 審査が通りやすい
  3. 金利や利息が低め

現金化が早い

手形割引を利用すれば、手形の期日を待つことなく現金化を行うことが可能です。手形は支払いサイト(支払いまでの期間)が長いケースがあり、現金化までに3〜4ヵ月以上かかることもあります。

手形を現金化するまでに、月々の支払いによって資金繰りが悪化してしまう可能性もあります。手形割引を利用すれば、好きなタイミングで資金調達できるため、資金繰りの悪化を避けられます。

審査が通りやすい

手形割引は資金を借入れる際と同じ審査が行われるため、利用するのが難しいと考えている方もいるかもしれません。ファクタリングに比べると審査は厳しいですが、それでも利用するのが難しいということはありません。

銀行から融資を受ける際は自社の業績が重点的にチェックされます。業績が悪化している状態で融資を受けるのは難しいケースが多いです。

手形割引の審査では、事業の状況ではなく依頼者の信用力が重視されます。自社の業績が悪かったとしても、審査に通るケースは珍しくありません。業績が悪化したタイミングでも利用しやすいのはメリットといえるでしょう。

金利や利息が低め

手形割引では、支払期日までの日数に応じて割引額が計算されるため、融資と比較して利息の負担が少なくなりやすいのが特徴です。融資の金利よりも低い金利で資金を調達できるケースもあります。

返済の際の負担を減らしやすいのは、手形割引ならではのメリットです。

手形割引を利用する際の注意点

手形割引を利用する際は、以下の3つの点に注意する必要があります。

  1. 手形の信用力
  2. 手形割引事業者の見極め
  3. 現金化できない手形もある

手形の信用力

手形を発行した企業が倒産・廃業して手形の決算ができなくなった場合は、現金で買い戻しを行わなければいけません。信用力がない手形を換金するリスクは大きいため、現金化を断られてしまう場合もあります。

手形に信用力がないと判断された場合は、資金計画の見直しを行って信用回復に努めなければいけません。それでも信用力がないと判断され、現金化ができない可能性もあるため注意が必要です。

手形割引事業者の見極め

手形割引事業者の中には悪徳業者も存在しています。利用前に信頼できる手形割引事業者かどうかを見極めなければいけません。

具体的には以下のポイントに注意してください。

  • 割引料が事前に提示されている
  • 会社の所在が明らかになっている
  • 担当者の対応がしっかりしている
  • インターネット上の悪評が少ない

これらのポイントに該当する業者は、できるだけ利用を避けるのがおすすめです。

現金化できない手形もある

手形の中には現金化できないものがあります。

  • 支払い期日が訂正されている
  • 支払い場所に該当の銀行が存在しない
  • 月商と比べると金額が大きすぎる
  • 印紙が貼られていない
  • 印鑑が不鮮明で分かりづらい

取引前に手形が上記の条件に該当しないか確認しておきましょう。

ファクタリングを利用して資金調達を行うのもおすすめ

手形割引ではなくファクタリングを利用して資金調達を行うのもおすすめです。ファクタリングには以下の3つのメリットがあります。

  1. 審査の難易度が低い
  2. リスクヘッジが可能
  3. 決算書の見栄えがよくなる

審査の難易度が低い

ファクタリングは融資ではないため、審査はそれほど厳しくありません。手形割引と比べても、ファクタリングはさらに審査に通りやすいです。

審査では売掛先の信用力が重視される点も手形割引と似ています。赤字決算や債務超過の状況でも審査に通る可能性が十分にあり、資金繰りの改善を図る手段として活用可能です。

リスクヘッジが可能

手形割引は期日までに決済が行われないと、利用者が補償をしなければいけません。ファクタリングは売掛金の売買による資金調達であるため、売掛先から売掛金の回収ができなかったとしても、責任を負うことはありません。

万が一のリスクを避けられるのもファクタリングのメリットです。

決算書の見栄えがよくなる

手形割引の場合は融資と同じ扱いとなるため、賃借対照表においては借入金を増やす必要があります。ファクタリングは売掛金が現金に変わるだけであるため、決算書の見栄えを悪化させる心配がありません。

金融機関からの信頼を得やすいのもファクタリングのメリットです。

まとめ

手形割引は資金調達の手段としておすすめです。しかし、利用者が期日までに決済が行われないと、利用者は補償をしなければいけなくなります。

リスクをなるべく減らして資金繰りを行いたい方にはファクタリングの利用もおすすめです。ファクタリングの利用については、ぜひPMGにご相談ください。PMGではファクタリングをはじめ資金調達のサポートを行っています。初めての方でも丁寧にサポートしているので、お気軽にお声がけください。