トラックリースの料金相場とは?購入やレンタルと比較した場合を紹介

トラックリースにも、料金の相場があります。

運送業で必要不可欠なトラックの使用において、リース・レンタル・購入のどの方法で迷ったとき、かかるコスト等で比較することがほとんどです。

そこで、トラックリースの料金相場について、購入やレンタルした場合の費用との比較を紹介します。

運送業界の経営者向け!資料無料ダウンロード

運送業界の未来を支えるコスト削減7選

運送業界の未来を支えるコスト削減7選

運送業界の経営者・財務担当者のために、運送業の資金調達に強いPMGが、運送業のコスト削減方法について詳しく解説した資料です。

トラックリースとは

トラックのリースとは、毎月定額を払ってトラックを借りるシステムのことです。

アルミバン・ダンプ・平ボディ・冷凍車・パッカー車など、用途に応じて種類も幅広く、サイズも2トン・4トン・大型10トンクラスと豊富にあります。

なお、トラックリースのメリットやデメリットに関しては、以下の記事を参考にしてください。

トラックリースのメリット・デメリットとは?レンタルや購入との違い

リース契約の種類

リースによりトラックを使用する場合、以下の2つから選択します。

  1. ファイナンスリース
  2. メンテナンスリース(オペレーティングリース)

ファイナンスリース

ファイナンスリースとは、ユーザーが必要とする車種をリース会社が購入し、ユーザーと

リース会社が長期リース契約を結んで借り受ける契約です。

契約終了後はリース会社から車両を購入もできます。

ファイナンスリースの活用により、本来であれば一括払いでのみ購入となる車両も、実質分割払いで買うことが可能です。

トラック購入のためのまとまった資金がなくても、業務環境を整備できることはメリットといえます。

メンテナンスリース(オペレーティングリース)

メンテナンスリース(オペレーティングリース)とは、契約満了後の選択肢が「再リース」または「返却」のどちらかに限定されるリース契約です。

リース料の支払い総額は、ファイナンスリースよりも安い傾向が見られます。

車両を返却する前提で、コストを抑えて一定期間使いたい場合にメリットがある契約形式です。

リース・ローン・レンタルの違い

トラックを確保する方法はトラックリースの他にも、ローン(購入)やレンタルなどが挙げられます。

それぞれの違いは以下のとおりです。

リース契約 ローン契約 レンタル
向いているトラックの利用期間 中長期(1年から数年間) 長期間(数年以上) 短期間(数日以下)もしくは一時的
トラックの所有者 リース会社 ユーザー本人 レンタル会社
トラック架装のカスタマイズ及び塗装 不可
※リース期間中のみ可能な場合もあるが、返却時に元通りにする必要がある
不可
解約の可否 基本的には不可
※解約料や諸費用がかかる
基本的には不可
※ローン残高から車両査定価格を差し引いた額を払う必要がある

※直前のキャンセルの場合、キャンセル料が発生する
保守・修繕義務 ユーザー ユーザー レンタル会社
契約満了後の選択肢 再リース・買取・返却 ユーザーの所有 返却

トラックリースの料金相場

実際にトラックリースで車両を確保した場合、毎月どのくらいの料金を負担することになるのか気になる方もいることでしょう。

トラックリースでは、リース会社がトラックを購入し、利用者に納車します。

利用者はリース会社に毎月のリース料金負担のもとでトラックを使用しますが、その料金には次の費用が含まれます。

  • 車両本体価格
  • 自動車税
  • 重量税
  • 自賠責保険
  • メンテナンス費用
  • 任意保険料等

なお、上記のリース料金に含まれる費用はリース会社によって異なるため、一般的な例です。

取引されることの多い種類の料金相場は以下のとおりです。

なお、リース契約期間は5年とした場合の毎月のリース料金相場ですが、あくまでも一般的な相場であり、リース会社によって異なります。

トラックの種類 毎月のリース料金相場
アルミウィング 35万円
アルミバン 35万円
平ボディ 35万円
冷凍冷蔵庫 40万円
トラクター 30万円
ダンプ車 35万円
ミキサー車 35万円
鉄道コンテナ 34万円
セルフローダー 40万円

購入やレンタルとの料金の比較

トラックを確保する方法は、トラックリース以外にもレンタルや購入などが挙げられます。

レンタルもリースと同じようにトラックを借りて使用する方法ですが、レンタルの場合は1日のみなど単発的に利用されることが多いといえます。

トラックを借りて使用した後は返却するのみという手続の流れですが、トラックリースでは契約期間が満了した後で使用していたトラックを買い取るという選択もできます。

ただ、いずれ購入する予定があるのなら、最初から購入する方法でローン契約を結んだ上で支払ったほうが、総支払額を安く抑えることができる場合もあります。

トラックのリース(5年契約)・レンタル・購入(ローン契約期間5年・金利5%)の料金相場は以下のとおりです。

ただしローン契約では、下記に加えてメンテナンスや車検などの費用もかかるため、総支払額はリース料金よりも高くなります。

トラックの種類 毎月の料金相場(リース) 1日の料金相場(レンタル) 毎月の料金相場(購入)
アルミウィング 35万円 5万円 29万円
アルミバン 35万円 5万円 31万円
平ボディ 35万円 4万2千円 13万円
冷凍冷蔵庫 40万円 7万円 49万円

ローン契約の場合、メンテナンスや車検などの費用がかかる月とそうでない月があるため、その費用も含めれば毎月の支出にはバラつきが出ます。

リースならメンテナンスなどの費用を含めた一定金額の支払いとなるため、車両に関する支出を管理の手間を削減できるでしょう。

トラックリースを利用するべきケース

トラックを確保する方法として、リースとレンタル、または購入などどの方法を選ぶべきか迷ってしまうこともあるでしょう。

この場合、トラックリースを利用したほうがよいケースとして次の5つが挙げられます。

  1. 車両を長期使用したい
  2. 最終的に自社所有したい
  3. 初期費用を抑えたい
  4. 複数台の車両を確保したい
  5. 節税対策したい

それぞれ説明します。

車両を長期使用したい

車両を長期使用したい場合には、トラックリースがおすすめです。

レンタルでトラックを1週間以上借りた場合、リース契約の1ヶ月分程度の費用がかかることになります。

そのため1週間以上トラックを利用する予定があるのなら、レンタルよりもリースがお得です。

また、トラックリースでは原則、契約期間満了前の途中解約はできず違約金などが発生します。

途中解約を考えなくてもよい長期の契約で、費用を抑えたいのならレンタルよりもリースが適しているといえるでしょう。

最終的に自社所有したい

トラックリースかレンタルか迷ったとき、最終的にトラックを自社所有したいのならトラックリースがおすすめです。

レンタルすると、契約期間満了後にトラックを返却することになるため、引き続き使用したければレンタル契約を延長するしかありません。

しかしトラックリースでは、契約期間満了後にトラックを返却する以外にも、買い取ることも選択できます。

そのため借りていたトラックをいずれは購入して自社所有したいという場合には、レンタルよりもリースを選んだほうがよいといえます。

初期費用を抑えたい

トラックリースか購入か迷っているとき、初期費用を抑えたいのならトラックリースがおすすめです。

レンタル料金を払ったとしても、1日など単発的な使用であればよいですが、1週間以上借り続ければ料金負担が重くなります。

特に事業を立ち上げたばかりの初年度は、売上や雇用状況なども安定していないことが多いため、できるだけ初期費用を抑えたいと考えるものでしょう。

トラックリースなら仮にトラックが故障した場合も、リース会社負担で修理ができるため、金銭的な負担を軽減できる契約方法であるといえます。

複数台の車両を確保したい

複数台車両を確保したい場合には、リース・レンタル・購入のうち、トラックリースがおすすめです。

レンタルではレンタル会社所有のトラックから1台から数台借りることはできるでしょう。

しかし契約するタイミングでレンタル会社が所有しており、他の利用者がいないときでなければ借りることはできません。

リース契約であれば、希望するトラックをリース会社が購入し、リース会社とリース契約を結んで使用することになるため、確実に欲しいトラックを確保できるといえます。

希望するトラックを購入できれば問題ないといえますが、複数台の車両を購入する場合には多額の資金が必要となるため、トラックリースのほうがおすすめです。

節税対策したい

トラックリースか購入するのか迷ったとき、節税対策したいならリースがおすすめです。

トラックを購入した場合、購入年度にすべてを経費として計上するのではなく、耐用年数に応じた年数で割った1年度分を経費として計上する減価償却が必要となります。

最終的に経費として計上できるなら問題ないとも考えられますが、会計処理の手間など考えればリースのほうがメリットは大きいといえます。

トラックリースの場合、毎月支払ったリース料金を100%経費として計上できます。

購入ではトラックを一度自社の固定資産として計上しなければならない手間がないのは、トラックリースのトラック所有者はあくまでもリース会社だからです。

トラックを社用車として使用していても、リース車両であれば固定資産には含まれません。

毎月負担するリース料金をすべて経費として計上できるため、トラックリースのほうが節税対策にも役立てやすいといえます。

リース料金を経費として計上することを節税対策へつなげる方法は、法人リースがもともと多く利用されている大きな理由の1つです。

トラックリースの流れ

トラックリースを利用する場合には、次の流れで手続を進めます。

  1. 申し込み
  2. 見積もり
  3. 審査
  4. リース契約
  5. 納車(リース開始)

申し込む方法はリース会社のホームページにある問い合わせフォームから、または電話などから行います。

先に問い合わせをしておき、どのようなトラックが必要なのか伝えた上で、メンテナンスや購入選択権の有無などリース形態を選びます。

トラックといっても平ボディやバンの他、ダンプをはじめとする特装系車両など種類があるため、要望に沿った車両を提案してもらいましょう。

希望する契約期間や月間走行距離など、使用状況に応じた利用料金を見積もりしてもらい、申し込みする場合には審査が行われます。

リース会社に運転免許証と印鑑を提示し、契約手続を済ませれば後は納車です。

契約期間中はリース料を支払って、トラックを使用することになります。

まとめ

トラックには種類がいろいろあるものの、車両価格が高額であり、購入したくても複数台揃えるには資金が足らないという場合もあるでしょう。

特に特殊なトラックの場合、一時的に使いたいときなど、購入ではもったいないと感じることもめずらしくありません。

このような場合、借り続けるのか最終的に購入するか、契約終了後の状況に応じて柔軟に検討できるのがトラックリースのメリットといえます。

運送業界の経営者向け!資料無料ダウンロード

運送業界の未来を支えるコスト削減7選

運送業界の未来を支えるコスト削減7選

運送業界の経営者・財務担当者のために、運送業の資金調達に強いPMGが、運送業のコスト削減方法について詳しく解説した資料です。