会社によって経理のスケジュールは異なりますが、末締め末払い、遅い会社なら末締め翌々月末払いの会社もあります。
この流れからもわかるように、売上が発生しても実際にお金を受取ることができるまで期間が空くことになります。
売掛金入金までのスパンが長いと未払金や経費の支払いが困難に?
例えば会社も事業を運営するために、パソコンなどを後払いで購入することがあるでしょう。固定資産や消耗品等を後払いで購入したものは、一旦「未払金」として処理することになりますが、売掛金などが多くなるとその支払いが困難になる可能性もあります。
他にも従業員の給料は毎月必ず発生しますし、その他水道光熱費や家賃、リース代なども決まった日に毎月支払い続けることが必要です。
お金が入金されるタイミングと出金のタイミングにタイムラグが生まれると、売上は上がっていて帳簿上は黒字なのに倒産に追い込まれることもあります。
このような事態を回避するために、「ファクタリング」という手法が生まれ注目されています。
ファクタリングとはどのような手法?
ファクタリングとは簡単に言うと、企業の売掛金や受取手形など、売上債権をファクタリング会社に引き受けてもらい、その代金を先に受取る方法です。
会社が行うべき債権の回収業務はファクタリング会社が行ってくれるので、回収の手間が省けるという点でもメリットがあります。
ただしファクタリング会社に売上債権を売却する際には、ファクタリング手数料や割引料が発生しますのでそのことは理解しておきましょう。
債務を増やさず担保提供も必要なし
機動的に債権を売却することによってその代金を迅速に受取ることができます。未払金の支払いなどで資金調達が必要になった場合、銀行から融資を受けて債務を増やすこともなく、担保を請求されることも返済する必要もありません。
ファクタリングが注目され始めた理由
ファクタリングは日本ではまだメジャーではありませんが、既に欧米では一般的に知られている手法です。
日本で昨今注目され初めてきた背景にはベンチャー企業の増加が影響していると考えられます。
ベンチャー企業は人手不足や経理の知見不足が慢性的な状況にあることが多く、管理の甘さからキャッシュフローが悪くなりがちです。
そのため黒字倒産を避ける手法としてファクタリングを利用する企業が増えていると言えるでしょう。
支払いに行き詰まり黒字倒産に陥らないために
売掛金を早期で資金化することができるため、銀行融資を受けることができない場合や債務を増やしたくない場合、売掛金が入金されるまでのスパンが長いという場合には利用を検討すると良いでしょう。