ファクタリングのメリットとデメリットとは?最適な業者の選び方を解説

ファクタリングとは、売掛金をファクタリング会社に売って現金化する金融サービスです。

請求書を先払いで受け取ることができるなど、資金不足を回避したい事業者にとってはメリットがある方法といえます。

しかし、ファクタリングはメリットだけでなくデメリットもあるため、それぞれの内容を理解した上で資金調達に利用するべきです。

そこで、ファクタリングのメリットとデメリットや、最適なファクタリング会社の選び方を解説していきます。

ファクタリングのメリット

メリットのロゴのブロック

ファクタリングのメリットは、主に以下の5つです。

  1. 最短で即日現金化できる
  2. 赤字や債務超過でも申し込みできる
  3. 担保や保証人は必要がない
  4. 売掛金未回収を回避できる
  5. 個人事業主でも利用できる

売掛金を現金化する方法のため、銀行融資よりも審査の難易度も低く、調達したお金はすぐに事業資金に利用できます。

ファクタリングを利用する会社が増えているのは、赤字決算や債務超過で銀行融資の審査に通らない会社でも、スムーズに事業資金を調達できるからです。

また、売掛金をファクタリング会社に譲渡すると同時に、未回収リスクも移転されるため貸し倒れリスクを回避できることもメリットといえます。

先に紹介した5つのメリットについて、それぞれ説明します。

ファクタリングの9つのメリット|利用すべきケースやデメリットも解説

最短で即日現金化できる

ファクタリングのメリットは、最短で即日現金化できるため、資金調達のスピードが速いことです。

銀行融資による資金調達の場合、多岐に渡る書類の準備や審査で、融資実行まで1か月程度かかることもめずらしくありません。

しかしファクタリングは、売掛先の信用力を重視した審査を行うことや、必要書類が簡素化されているため圧倒的にスピーディな資金調達が可能です。

赤字や債務超過でも申し込みできる

ファクタリングのメリットは、赤字や債務超過で銀行融資の審査に通らなくても、申し込みできることです。

決算書が赤字のときや債務超過の状態の場合、さらに税金を滞納していると銀行融資の審査に通る確率は低くなります。

中小企業の6~7割は赤字経営といわれているため、実際には銀行からスムーズに融資を受けて資金調達できている会社は多くないといえます。

しかしファクタリングの審査では、利用者の信用力ではなく、買い取る売掛金の信用力が重視されるため赤字経営や債務超過などでも申し込みできます。

担保や保証人は必要がない

ファクタリングのメリットは、借入れではないため担保や保証人は必要がないことです。

売掛金を現金化する譲渡契約による資金調達の方法のため、ファクタリング会社から不動産などを担保として差し入れることや、経営者が連帯保証人になるように求められることはありません。

仮に担保や保証人を求められた場合は、売掛金を譲渡する契約ではなく融資契約を結ぼうとするヤミ金融業者の恐れが高いため、契約せずに他の信頼できるファクタリング会社などに相談しましょう。

売掛金未回収を回避できる

ファクタリングのメリットは、売掛金未回収リスクを回避できることです。

売掛金をファクタリング会社に売却したとき、同時に売掛先から債権を回収できなくなる貸し倒れリスクも移転されます。

そのためファクタリング利用後に、万一売掛先が倒産してしまい売掛金が回収できなくなったとしても、その責任を利用者が負うことはありません。

個人事業主でも利用できる

ファクタリングのメリットは、個人事業主でも利用できることです。

中小企業だけでなく、売掛金を保有している個人事業主であれば、ファクタリングは利用できます。

ただし個人事業主の場合、少額債権を保有していることが多いため、買取可能とする債権の下限や上限などの範囲は確認しておきましょう。

また、債権譲渡登記は法人のみが利用できる制度のため、2社間ファクタリングにおいて登記手続を必須とするファクタリング会社の場合、個人事業主では申し込みできません。

ファクタリングのデメリットとは

デメリットの文字のプレート

ファクタリングのデメリットは、売掛金が発生していなければ利用できないことや、手数料が若干高めに設定されることです。

具体的には、次の4つのデメリットに留意しましょう。

  1. 売掛債権額までの調達額に留まる
  2. 売買手数料は高めに設定される
  3. 債権譲渡登記が必要なことがある
  4. 違法業者に注意が必要である

それぞれ説明します。

なお、一括ファクタリングのデメリットについては、以下の記事を参考にしてください。

一括ファクタリングとは?メリット・デメリットやでんさいとの違いを解説

売掛債権額までの調達額に留まる

ファクタリングのデメリットは、調達できる金額が売掛債権の額面までになることです。

売掛金を現金化する方法であるため、売掛債権の額面を超える額を調達することはできません。

未回収リスクに応じた売買手数料を差し引かれることで、想定していたよりも手元に入金される額が少なくなることもあります。

そのため銀行融資と比較すると、資金調達できる金額には限りがあることはデメリットといえます。

売買手数料は高めに設定される

ファクタリングのデメリットは、売買手数料が高めに設定されてしまうことです。

銀行融資では設定された金利に応じた利子を負担することになりますが、ファクタリングでは売買手数料が発生します。

この売買手数料は、銀行融資で支払う利息よりも高めに設定されるため、資金調達コストが多くなってしまうことはデメリットといえるでしょう。

債権譲渡登記が必要なことがある

ファクタリングのデメリットは、2社間ファクタリングで契約する場合、ファクタリング会社によっては債権譲渡登記が必要になることです。

債権譲渡登記は、誰が売掛債権を保有しているか、ファクタリング会社の保身のために求められます。

しかし手続すると、債権譲渡の情報が誰でも閲覧できる情報として登録されます。

仮に債権譲渡の事実を売掛先や取引銀行に知られてしまうと、誰にもバレずに手続できる2社間ファクタリングを選択する意味はなくなります。

登記にかかる費用も利用者が負担しなければならないため、余計な調達コストを増やすことになってしまいます。

ファクタリングの債権譲渡登記とは?登記の必要性と理由について解説

違法業者に注意が必要である

ファクタリングのデメリットは、違法業者に注意が必要なことです。

法整備が十分といえないファクタリング業界では、違法業者が横行しやすい環境といえます。

法外な売買手数料を請求する悪質な業者や、ファクタリングを装って資金の貸し付けを行おうとする違法業者の存在は否定できません。

そのためファクタリング契約は、相手が違法業者ではないか十分に確認した上で締結することが必要です。

違法業者に注意!ファクタリングで回収した売掛金の分割払い

最適なファクタリング会社の選び方

会社選びのイメージ

ファクタリングを利用する場合、良い契約を結ぶためにも最適なファクタリング会社を選ぶことが必要です。

優良で最適なファクタリング会社を見極めるため、以下の5つは確認してください。

  1. 売買手数料の割合
  2. 提出書類の量
  3. 担保や保証人の有無
  4. 契約書の内容
  5. 控え発行の有無

給与ファクタリングは利用を避ける

それぞれの選び方を説明します。

売買手数料の割合

最適なファクタリング会社を選ぶなら、売買手数料の割合が相場の範囲か確認しておきましょう。

売買手数料はファクタリング会社の審査で決まりますが、相場は以下のとおりです。

  • 2社間ファクタリング 10~20%
  • 3社間ファクタリング 1~9%

相場を大きく上回る売買手数料や、反対に2社間ファクタリングなのに1~5%程度など低すぎる場合は、正規のファクタリング会社ではない可能性が高いため注意してください。

提出書類の量

最適なファクタリング会社を選ぶなら、提出書類の量も確認しましょう。

提出を求められる書類がほとんどなく、審査や面談もない状態ですぐに契約できるケースにおいては、相手が違法業者の可能性が高いと考えられます。

通常であれば、以下の書類を提出することになります。

利用者の直近の決算書
売掛先との取引を証明できる契約書
請求書・納品書・発注書
通帳の写し・入出金明細

一定の書類は必ず準備しなければならないため、書類提出は不要で審査も行わない業者は避けるようにしてください。

担保や保証人の有無

最適なファクタリング会社を選ぶなら、契約内容の担保や保証人の記載の有無を確認してください。

ファクタリングは売掛金の売買契約を結ぶため、担保や保証人は必要ありません。

仮に担保や保証人を要求されるのであれば、表向きはファクタリングを装うヤミ金融業者である恐れが高いといえるため、利用は避けてください。

契約書の内容

最適なファクタリング会社を選ぶなら、契約書の内容は確認しましょう。

ファクタリングは債権譲渡契約を結ぶことで資金を調達できますが、債権譲渡後に売掛金回収に関する責任を負うリコース契約の場合、融資とみなされます。

また、金銭消費貸借契約になっていれば、相手は違法に貸金を行うヤミ金融業者の恐れが高いため、契約は見送りましょう。

控え発行の有無

最適なファクタリング会社を選ぶなら、契約締結後にファクタリング会社から契約書の控えが発行され、渡してもらえるか確認しましょう。

通常、正規のファクタリング会社であれば、契約書の控えは必ず利用者に渡されます。

控えの発行がないときや、渡してもらえない場合は、悪徳業者の可能性が高いといえるため、契約を中止してください。

まとめ

ファクタリングのデメリットは、売買手数料が高めに設定されるため、銀行融資よりも調達コストがかかることです。

しかし銀行融資の審査は、赤字や債務超過では通らない可能性が高いといえますが、ファクタリングでは売掛先の信用力が重要となるため申し込みできます。

デメリットもあるものの、中小企業の資金調達においてはメリットの多い方法といえるため、資金繰り改善にファクタリングを活用することをおすすめします。

PMGでは最短即日、売掛金の査定が可能であり、ファクタリングによる資金調達のサポートも実施しています。

初めてのファクタリングを利用するケースにおいて、不安がある場合などは気軽にPMGまでお問い合わせください。