オンラインファクタリングなら、わざわざファクタリング会社の窓口に足を運ぶ必要がなく、手間や時間をかけずに売掛金を早期に現金化できます。
ただしインターネットを使った手続であるため、必要書類もWeb上での提出となることから、データ化などに慣れていない事業者は苦労するケースもあるようです。
ネットで契約手続等を進めるファクタリングは、通常のファクタリング会社などでも取り扱うケースがあるため、オンライン完結型にこだわる必要もないといえます。
そこで、オンラインファクタリングについて、非対面のメリットも踏まえデメリットも解説していきます。
オンラインファクタリングとは?WEB完結型のメリット・デメリットを解説
目次
オンラインファクタリングとは
オンラインファクタリングとは、インターネット上で申し込み、審査から契約までの手続をオンライン完結できるファクタリングサービスです。
コロナやインフルエンザなどのリスクが気になるため、対面による手続を避けたい事業者や、忙しくて窓口に出向く時間がない経営者には便利なサービスといえます。
書類のやり取りはすべてオンラインで完結する電子契約が基本であり、面談や郵送などに時間をかけることはありません。
オンラインファクタリングのメリット
オンラインファクタリングには、主に次の5つのメリットがあります。
- 全国どこでも申し込みできる
- 入金まで時間がかからない
- 売買手数料が安い
- 窓口に出向く手間や費用がかからない
- 強引に勧誘されない
それぞれ説明します。
全国どこでも申し込みできる
オンラインファクタリングは、全国どこからでも申し込みができることがメリットです。
ファクタリング会社の多くは東京都内に集中しているため、地方などで近隣にファクタリング会社がないエリアも少なくありません。
しかし、遠方のファクタリング会社に出向くことが難しい事業者などでも、オンラインファクタリングなら申し込みができます。
着金まで時間がかからない
オンラインファクタリングは、申し込みから着金までに時間がかからないこともメリットです。
申し込みから審査結果の報告、契約手続まですべてインターネット上で完結させることができます。
スピーディな資金調達が可能であり、資金繰りを早期改善させることにつながりやすいことは、オンラインファクタリングの最大のメリットともいえます。
売買手数料が安い
オンラインファクタリングは、手数料が安いことがメリットです。
その背景には、AIを使ったスコアリングシステムによる審査を導入しているため、ファクタリング会社の人件費や経費を抑えた経営が可能であることが関係しています。
通常のファクタリングの手数料相場は、2社間ファクタリングの契約で10〜20%程度、3社間ファクタリングで1~9%です。
しかしオンラインファクタリングの場合、2社間ファクタリングでも10%未満の手数料が提示されます。
窓口に出向く手間や費用がかからない
オンラインファクタリングは、対面や郵送による手間や費用がかからないことがメリットです。
24時間、インターネットで申し込みができるため、時間をかけて窓口や郵便局に出向く必要性がなく、スムーズな資金調達ができます。
強引に勧誘されない
オンラインファクタリングは、対面による面談や手続がないため、担当者から強引に営業や勧誘される心配はありません。
誤って悪徳業者に申し込みしてしまうと、対面で見積もり結果の提示を受け、その内容に不満があっても契約を押し通されるリスクも考えられます。
しかしオンラインファクタリングなら、申し込みから契約、入金まですべてネット上で成立するため安心です。
オンラインファクタリングのデメリット
上記で紹介したオンラインファクタリングのメリットは、実際には通常のファクタリング会社との契約においても発生するメリットです。
近年、手続のすべてではなく、非対面で可能な部分のみをオンラインで対応するファクタリング会社は増えています。
そのためすべての手続をオンラインで行わなくても、十分に時間や費用を短縮した上でのファクタリング契約が可能です。
以上を踏まえた上で、オンラインファクタリングの場合、以下の4つのデメリットには注意が必要といえるでしょう。
- オンライン以外で申し込みできない
- AI審査で柔軟性に欠ける
- 書類をデータ送信する必要がある
- 3社間ファクタリングは利用できない
それぞれ説明します。
オンライン以外で申し込みできない
オンラインファクタリングは、インターネット上での申し込み以外は対応していません。
店舗や窓口等を設けないことで、人件費や事務所経費などを削減し、売買手数料を安く抑えることができています。
そのため申し込みはすべて利用者がオンライン上で行うことが必要であり、必要書類のデータ化や電子契約など、ある程度の知識がなければ利用しにくい環境であることはデメリットといえます。
AI審査で柔軟性に欠ける
オンラインファクタリングは、AIによる自動審査であるため、諸事情などに対応する柔軟性はありません。
通常のファクタリングであれば、仮に請求書などを提出できない場合でも、売掛金を証明する別の書類で対応可能となる場合もあります。
しかしオンラインファクタリングは、利用者の諸事情などに合わせた柔軟な対応は期待できず、必要項目の入力ミスで審査に落ちてしまうこともあるため注意が必要です。
書類をデータ送信する必要がある
オンラインファクタリングは、必要書類をデータ送信することが必要です。
税理士から決算書はデータで送られてくるため、所持している場合はあるとおもいますが、その他の通帳などもスキャンや、インターネットバンクから入出金履歴を抽出するなど慣れていない方からすると不便に感じるでしょう。
そのためスキャンやPDF化などデータなど処理に慣れていない方や、電子署名ツールなどを用意できていないケースにおいては、オンライン手続に不満を感じることもあるでしょう。
中小企業の経営者は高齢化が進んでいるため、インターネットに慣れていない事業者も少なくないことから、すべての手続をオンラインで行うことが難しいケースもめずらしくありません。
3社間ファクタリングは利用できない
オンラインファクタリングは、多くが2社間ファクタリングのみの対応となっており、3社間ファクタリングは利用できません。
3社間ファクタリングでは、取引先に対する通知や承諾が必要になります。
そのためオンラインファクタリングでの最大のメリットといえる迅速性が欠けるため、多くは2社間のみの対応です。
オンラインファクタリングがおすすめのケース
オンラインファクタリングにはメリットもあればデメリットもあります。
特にデメリットについては十分に留意した上での選択が必要といえますが、敢えて利用をおすすめできるのは次の3つのケースに該当する場合です。
- すぐに資金が必要
- 窓口に出向くことができない
- 売買手数料を抑えたい
それぞれ説明します。
すぐに資金が必要
オンラインファクタリングは、すぐに資金が必要な場合に利用しやすいでしょう。
手続をすべてWeb上で完結させることができるため、時間をかけずに資金を準備したいときには適しています。
窓口に出向くことができない
オンラインファクタリングは、たとえばファクタリング会社が遠方にあるため、窓口に出向くことができない場合に利用するとよいでしょう。
また、通常業務が忙しく時間が取れない場合にも、24時間インターネットを使って申し込みできます。
しかし北は北海道、南は沖縄まで全国対応しているファクタリング会社は存在します。
全国対応しているファクあタリング会社であれば、このデメリットは払拭することが可能といます。
売買手数料を抑えたい
オンラインファクタリングは、売買手数料など資金調達コストを抑えたいときに利用するとよいでしょう。
運営コストを抑えることができる分、売買手数料も低く設定されることが多いといえます。
ただしあくまでも売却する売掛債権の信用力などが重視されるため、必ずしも売買手数料を安く抑えることができるわけではありません。
通常のファクタリング会社に相談するべきケース
オンライン完結ではなく、通常のファクタリング会社に相談するべきケースは以下の4つです。
- 対面で相談したい
- 3社間ファクタリングを利用したい
- 債権譲渡登記有の契約を避けたい場合
- 高額の利用を検討している
それぞれ説明していきます。
対面で相談したい
オンライン完結ではなく、通常のファクタリング会社でも、業務の一部をオンラインで対応しているケースが増えています。
その場合、すべてがインターネット上で手続されるのではなく、窓口に出向く必要のない部分などをオンライン対応することができるため、不安なことなどは担当者に気軽に相談できます。
手続のすべてをオンラインで行うことは、時間や手間を削減できるメリットはあるといえるものの、心配なことなどを直接相談できないといった不安さも残ります。
そこで、オンライン完結ではなく、オンライン対応可能なファクタリング会社に相談することで、より安心してファクタリングを利用できるでしょう。
3社間ファクタリングを利用したい
オンラインファクタリングは、利用者とファクタリング会社で手続を完結できる2社間ファクタリングがメインです。
そのため3社間ファクタリングで契約したい場合には、通常のファクタリングを利用することになります。
3社間ファクタリングでは、取引先に対する通知や承諾を得ることが必要であり、オンライン上で行うことのできない手続が発生します。
以上のことから、3社間ファクタリングで契約したい場合には、通常のサービスを提供するファクタリング会社に相談しましょう。
債権譲渡登記有の契約を避けたい
オンラインファクタリングは、債権譲渡登記を必須条件とするファクタリング会社が多いです。
法人の場合でも、2社間ファクタリングにおいて債権譲渡登記が必須条件となる場合、取引先や銀行にファクタリング利用を知られるリスクが発生します。
そのため債権譲渡登記を求めないファクタリング会社に相談し、手続を申し込んだほうが安心です。
登記手続は法人のみが可能となるため個人事業主は対象外となりますが、通常のサービスを提供するファクタリング会社では、法人だけでなく個人事業主も対象としているケースがあります。
高額の利用を検討している場合
ファクタリングで高額な調達を検討している場合、オンラインファクタリングより対面の契約をおすすめします。
今でこそオンライン会議などが一般化しましたが、実際の取引先でも一度は必ず対面で会ったうえで契約を行うことが多いはずです。
ファクタリングとはいえ、BtoBでの金銭の契約です。
特に高額な債権の売買を行う場合は、ファクタリング会社に行って透明性を確認することや、直接会ってお互いの雰囲気などを知ることも大切といえます。
まとめ
オンラインファクタリングは、全国どのエリアからでも申し込みや契約ができる便利なサービスです。
東京や大阪などの大都市でなくても、銀行や貸金業者は全国各地にあるため、借入れによる資金調達はどのエリアでも利用しやすいといえるでしょう。
ファクタリングにおいては、ファクタリング会社が東京都内に集中しているため、地方では利用しにくいのが現状です。
しかしオンラインファクタリングなら、地方からでも24時間、いつでも申し込みできます。
ただしすべての手続をオンラインで完結させることは、対面による柔軟性等を欠くこととなり、不安や心配ごとを払拭できない状態で契約を結ばなければなりません。
通常のファクタリングでも、現在は一部の手続はオンライン対応という形式で契約できます。
そのためより柔軟なファクタリングを希望するのであれば、対面・郵送・Web手続・出張対応など選べるファクタリング会社に相談することをおすすめします。
またピーエムジーでは、ファクタリング以外にも根本的な資金繰りの改善のために、あらゆる経営のサポートおこなっています。
どうぞお気軽にお問合せください。