新型コロナウイルス感染拡大による日本経済と倒産企業の現状とは?


2021年8月16日に発表された4~6月期の国内総生産(GDP)を確認すると、その回復程度は小幅であり、新型コロナウイルスの感染拡大を受け日本経済の先行きが不安視されています。

緊急事態宣言を拡大・延長し、ワクチン接種を急ぎつつ年内にはコロナ感染拡大前の経済規模を取り戻したいというすという政府の見通しは狂い始めているといえるでしょう。

そこで、本格的に回復していける状況とは遠のいている日本経済と感染拡大により倒産してしまっている企業の現状などについてお伝えします。

 

五輪効果よりも経済的損失のほうが大きい

2021年8月上旬は夏休みの繁忙期で東京五輪も行われていたものの、緊急事態宣言下の無観客開催となったため昨年開業したばかりの都心のホテルに宿泊する利用客はまばらでした。

1泊数千円の料金設定でも予約は埋まることなくキャンセルも相次ぎ、そもそも東京五輪で訪日する外国人観光客を見込んだ上の開業だったこともあるようで、年内の集客見込みは期待できないと肩を落とす結果となっています。

ワクチン接種は進んでいるため、ある程度は消費が持ち直すことが見込まれていた7~9月期ですが、感染力が強いデルタ株感染拡大でその期待も吹き飛んでしまいそうです。

無観客で開催された東京五輪の経済効果は約1兆6,771億円で、当初8月末までとされていた4度目の緊急事態宣言の経済的損失は2兆1,900億円で五輪経済効果を上回るとされていました。しかし緊急事態宣言が9月まで延長されたことで、さらに経済的損失額は大きくなると考えられています。

 

感染拡大によるコロナ倒産の件数も増加中

緊急事態宣言延長や対象地域拡大などで、飲食店などは従来よりもはやいペースで廃業や倒産に至る可能性が高いようです。

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、

  • 破産手続などで倒産した企業
  • 事業を停止し法的整理の準備に入った企業

の数は、個人事業主を含め2020年2月からの累計で1,900社となっています。

業種別に見ると、

  • 飲食店314社
  • 建設・工事業190社
  • ホテル・旅館106社
  • 食品卸100社

となり、3月が175社、4月と7月が164社と春以降、倒産件数は増加していることが確認できます。

急速な感染拡大で東京や大阪などの大都市圏の飲食店や、店の修繕を請け負う工事業者などは仕事を失い、倒産する例が目立っているようです。

緊急事態宣言が延長され、対象地域も拡大されたことにより、今後は倒産がますます増えてしまう恐れがあることが指摘されています。