緊急事態宣言がついに解除?経済活動は再開されるのか


全国で新型コロナウイルス感染の拡大が懸念される中、2020年4月7日から5月6日までの間、埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・大阪府・兵庫県・福岡県に緊急事態宣言が出されました。

さらに4月16日には緊急事態宣言の対象区域が全国に拡大することになったのですが、先の見えない新型コロナウイルスの影響拡大に企業や経営者だけでなく、一般家庭でも不安が増しています。

この緊急事態宣言はいったいいつまで続くことになるのか…。そのような不安を抱える企業や事業者の方も少なくありません。そこで、緊急事態宣言とはどのような内容なのか、現在確認できている期間などについて解説していきます。

 

緊急事態宣言とは?

新型コロナウイルスによる緊急事態宣言は、2012年に成立した新型インフルエンザ等緊急事態宣言を根拠とした内容であり、期間設定となっています。

根拠とする緊急事態宣言の期間は、「公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日」ですので、本来なら5月6日で終わるはずでした。

そもそもこの5月6日までという期日は、ゴールデンウィークなど大型連休中に多くの人の動きが活発になることを避ける懸念した上での日程だったのです。

しかし2020年5月4日、安倍首相は5月6日までとしていた緊急事態宣言を5月31日まで延長しました。

 

なぜ緊急事態宣言は延長された?

緊急事態宣言が延長された理由として挙げられるのは、日を追うごとに新規の感染者数が増え続けていたためです。

数日など短期間で爆発的に患者が急増してしまうオーバーシュートを免れ、新規感染者数は減少傾向に転じるなど成果が見られた一方で、全国的に見ればまだ人数が多いため緊急事態宣言を解除することは難しいと専門家から意見されていたことが理由でしょう。

そして新規の感染者数が多ければ多いほど医療体制はひっ迫し崩壊してしまう可能性もあるため、とにかく新規感染者を減少させよとしたことも理由といえます。

ただ、全国一律で5月31日までを緊急事態宣言の期間として継続させるといった内容ではありません。

特定警戒都道府県に指定されている13の都道府県(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・大阪府・兵庫県・福岡県・北海道・茨城県・石川県・岐阜県・愛知県・京都府)は8割の接触削減という従来の取り組みが必要としました。

しかし特定警戒都道府県ではない34都道府県は、3つの密(密閉・密集・密接)を回避しながら感染拡大防止を行い、社会経済活動維持と両立に配慮した取り組みに移行することを可能としています。

 

ついに政府は緊急事態宣言を14日一部解除に!

2020年5月14日、政府は専門家会議と諮問委員会を開催し、緊急事態宣言について特定警戒都道府県の一部とそれ以外の34県すべては解除という方向で話を進めていくようです。

延長されていた緊急事態宣言は5月31日までという予定でしたが、この日を待たず解除するか検討するとしています。

ただし緊急事態宣言が解除された場合でも、引き続き新型コロナウイルス感染が拡大しないように、徹底した防止策を行うことが必要としています。

そのため特定警戒都道府県との往来は引き続き自粛といった呼びかけを行う方針のようです。

緊急事態宣言解除の基準とは

緊急事態宣言を解除するにあたり、専門家会議では直近1週間から2週間の人口10万人に対する新たな感染者数や、重症者への対応を可能とする医療提供体制確保の状況といった基準を設けるとしています。

解除の基準は12日段階で判明した原案では、

「直近1週間で10万人あたりの累積感染者が0.5人以下」

を目安にするというものでした。

それに加え、PCR検査の陽性率も指標として加えることも検討されているようです。

直近1週間の10万人に対する感染者が0.5人を上回ったとしても、たとえばその人数が1人程度であり、感染経路が特定できている割合が多いのであれば解除も選択肢に加えるとしています。

特定警戒都道府県の中でも、茨城・石川・岐阜・愛知・福岡の5県は新規感染者の数がかなり減少傾向にあるとし、感染爆発の懸念が乏しいと判断するか諮問委員会に諮るという形のようです。

 

まだまだ新型コロナウイルス感染拡大が懸念される地域

東京都は新規の感染者数は減少傾向にあるものの、まだ入院患者数は多い状況であり、感染が拡大してしまうと病床数が不足することも懸念されています。

そして大阪府も感染拡大に対する懸念は残ったままであり、北海道では第2波がおさまっておらず、特定警戒への指定を続けるようです。

政府は5月14日に続き、その1週間後である21日を目安に緊急事態宣言の範囲を再度検討するとしています。再検討において感染者数などが減少し、少ない状態であれば5月31日を待たず緊急事態宣言を解除するようです。ただ、緊急事態宣言を解除したとしても、再度新型コロナウイルス感染が拡大する兆候が見られた場合には再び宣言を行う対象として加えるとしています。

 

解除後もすべての施設が再開できるわけではない

5月12日には全国知事会の会合が開催され、緊急事態宣言が解除された場合でも感染拡大防止策を徹底すること、都道府県をまたぐ移動は原則行わないことを呼びかけるべきといった意見も出ていたようです。

緊急事態宣言が解除されたとしても、すぐに何もかも従来どおりに戻るわけではないと国民それぞれが認識し、解除されない特定警戒都道府県との往来は自粛することが必要といえるでしょう。

さらに緊急事態宣言が解除された地域でも、飲食業やライブハウス、スポーツジムなどクラスターと呼ばれる集団感染が確認されている施設は利用しないように自粛延長など要請するとしています。

これらの施設の営業再開については、専門家の意見などを踏まえながら順次公表するとしていますが、具体的にいつになるかはわからない状況です。

 

経済活動への影響はいつまで続く?

第一次世界大戦中に流行したスペイン風邪(スペインインフルエンザ)は、世界的な患者数と死亡者数でその被害の大きさは際立ったものでした。パンデミックといわれる状況であり、一旦流行が落ち着いた後で再び流行してしまったのです。

今回の新型コロナウイルスについては、日を追うにつれてだんだんとその正体が解明されつつあるものの、まだ明確には解明されていません。未知のウイルスでありどのように感染が拡大されるのかわからず、薬は処方できる状態となったもののワクチンなどは開発されていない状況です。

感染者がゼロになるその日までは一定時間を要するものであり、それまでに何度か小さな感染流行が繰り返されることとなると考えられます。

そのように考えれば、緊急事態宣言により人々の活動が自粛され一旦は感染拡大がおさまったように見えても、再び第2波が訪れあっという間に宣言前の状況に戻る可能性もあるといえます。

ここ1~2年の間には、解除された緊急事態宣言が再度発令される可能性はあると考えられますので、人の移動自粛などで経済活動にも様々な影響が及び続けることが懸念されている状態なのです。

オリンピック開催にも暗雲が

新型コロナウイルス感染症が世界的に流行したことにより、2020年開催予定だった東京オリンピックも2021年7月23日から8月8日までに延期されることとなりました。パラリンピックは2021年8月24日から9月5日までの期間に開催される予定です。

しかし、新型コロナウイルスの収束まで時間がかかると考えられていることから見れば、延期された日程でオリンピック・パラリンピックが開催されるとは考えにくいという声もあります。

オリンピックがいつ開催されるか確実に日程が決まる鍵となるのはワクチン開発ともいわれています。そのため今後もIOCと連携しながら、いつを開催日とするのかその日程が検討されるようです。

 

本当に解除しても大丈夫なのか

日本だけでなく世界的な経済活動に影響をもたらした新型コロナウイルス感染症ですが、今以上に感染が拡大しないように発令されたのが緊急事態宣言です。

ひとまず2020年5月14日特定警戒都道府県以外の34の県と特定警戒都道府県のうち茨城・石川・岐阜・愛知・福岡の5県は緊急事態宣言を解除する方針を固めています。

特定警戒都道府県のうち緊急事態宣言が解除される5件の感染者数は、

2020年5月13日時点で

  • 茨城県168人
  • 石川県284人
  • 岐阜県150人
  • 愛知県504人
  • 福岡県656人

となっており、とても安心できる状況とはいえないでしょう。

実際、2月末に独自の緊急事態宣言を発令した北海道では、発令後には感染拡大が抑えられたと効果が見られました。

しかし緊急事態宣言を解除した後、再び感染者数の伸びが最初よりも大きい第2波が押し寄せる結果となりました。

緊急事態宣言は解除する日やタイミングを見極めなければ、むしろ感染を拡大させてしまう結果となってしまうからです。

第1波以上の惨状に至らないように、第2波が押し寄せないための対策も必要となるでしょうし、万一起きてしまったとしても収束させ第3波に備えなければならないのです。

 

緊急事態宣言で廃業に追い込まれた事業者も…

自粛の動きにより食料品や医薬品を扱う店舗以外はすっかり客足が遠のくこととなり、開発も設備投資もストップしてしまった製造業など、様々な業界に緊急事態宣言の影響が及んでいます。

絶好調だった企業でも事業継続は難しい可能性があると不安がつのる中で、短期的に見たときには2か月・3か月先の注文がすべてないなど状況は悪化している一方なのです。

製造業などをみても、緊急事態宣言が出されたことで社員を減らし、毎日の営業も時短など余儀なくされているため同じ納期日で同じ量の納品は不可能となりました。

それを理由に一方的に契約を切られてしまうなど、好調だった企業でも持ちこたえることができるのは数か月先までと考えているようです。

自己資金を注ぎ込まざるを得なくなり、手元の資金が枯渇し廃業に至った事業者もいれば、もう持ちこたえられないとあきらめてしまう企業も存在します。

 

まとめ

いよいよ5月14日には緊急事態宣言が一部で解除されることとなりました。しかし長く続いた活動自粛の日々により、すでに事業継続が難しい状態にまで追い込まれている企業や経営者も少なくない状況です。

資金が足らないとあきらめる前に、どうすれば手元の資金を増やすことができるのか、融資制度や給付金なども活用することも検討しましょう。

融資制度や給付金などで手元にお金が入るまで一定の時間がかかるのなら、その間に保有する売掛金を売却して現金化するファクタリングも検討してみてください。

このような緊急事態だからこそ、ファクタリングを有効に活用してもらうべきなのだと強く感じます。