経常利益や最終利益が黒字でもキャッシュフロー管理ができていなければ倒産!

赤字決算でも倒産せず経営を続けている会社もあれば、経常利益も最終的な利益も黒字なのに倒産してしまう企業もあるのは、キャッシュフローが関係します。

会計上の収益と費用が実際の現金の入出金と一致しないため、売上が伸びていて経常利益が黒字でも、キャッシュフロー管理ができていなければ倒産してしまうでしょう。

そこで、コロナ禍で生き残り倒産しないためにも、売上や経常利益を上げることだけでなくプラスのキャッシュフローを維持する必要性についてご説明します。

 

倒産を防ぐには経常利益ではなくキャッシュフロー管理がより重要

キャッシュフローお金の流れのことですが、現金や現金同等物の流出入のことを指しています。

仕入れ代金や従業員の給料、経費を支払うことや売上に対する売掛金が期日に入金されることなど、現金の流出入は日々発生します。

ただ注意したいのは、売上が計上されることで経常利益は増えても、その代金を回収するまで一定のタイムラグがあることです。

経常利益は損益計算書で計算され、企業の通常業務で得た利益のことです。会社の実力を示す利益ともいえますが、本業の利益以外に家賃収入なども含まれます。

たとえ営業利益で黒字だとしても、支払利息などの負担が大きく経常利益が赤字になれば、利益を安定してあげることができているとはいえません。

支払利息など吸収できるほど営業利益を出し、経常利益も黒字にしてこそ安定した利益を生み出している会社といえるでしょう。

そして会社経営を続けるためには、利益を生むだけでなくキャッシュフロー管理を適切に行い、手元の資金を枯渇させないことといえます。

利益とキャッシュフローが異なる具体的な理由

たとえば製品を出荷したときや商品を販売した時点で売上は計上されます。

売上が計上された段階で利益は増えますが、実際に売上分の代金が入金されるのは、取引先との契約で取り決めた支払サイトを経過した期日です。

その期日は数か月後になることが一般的で、利益とキャッシュフローが異なるのは、このタイミングのギャップと理解いえます。

収益の入金、費用の出金が時間的にズレるためですが、継続して増益させれば倒産するはずがないと甘く考えるべきではありません。

黒字でも倒産する会社はあるため、利益管理のみを行いキャッシュフロー管理を何もしなければ会社はつぶれてしまいます。

当然、キャッシュフローを改善させるには利益を増やすことも必要ですが、入出金のタイムラグを考慮した資金繰り管理も同時に行い、手元の資金が不足しないようにする必要があるということです。