【2020.10月更新】ファクタリングで債権譲渡したときの仕訳方法を解説!


売掛金など、債権を他の会社などに売り渡すことを債権譲渡といいますが、その方法を活用し資金調達できるのがファクタリングです。

ファクタリングを利用した場合には、債権金額と売却によって回収できた金額に手数料の支払い分、割引されるイメージで差が出てしまい仕訳処理に迷うこともあるでしょう。

ではファクタリングで売掛金など債権を譲渡した場合には、どのような勘定科目を使って仕訳を立てればよいのか、その方法についてご説明します。

 

ファクタリングを利用した際に登場する勘定科目

結論から伝えると、ファクタリングで支払う手数料は売上債権売却損という勘定科目を用いて処理します。

なお、ファクタリングにより売掛金を譲渡することで受け取った代金や支払う手数料は、消費税の課税対象となりません。

発生する手数料を処理する勘定科目

銀行やノンバンクなどから融資を受け、借入金で資金調達した場合には、債務を抱えることになるだけでなく毎月元金と利息を支払い続けることとなってしまいます。

それにより一時的な資金確保はできても、返済負担が重くなってしまい資金繰りが悪化すれば資金調達したことに意味がなくなってしまいます。

その点、ファクタリングは資産の1つである売掛金をファクタリング会社に譲渡する売買取引という仕組みなので、借金をすることなく資金を調達することが可能です。

ただ、ファクタリングを利用する場合、利息は発生しなくてもファクタリング会社に対して手数料を支払うことになります。結果として将来受け取る予定だった売掛債権の金額と、前倒しで受け取ったキャッシュとの間に差が発生することになってしまいます。

このときの会計処理において、どの勘定科目を使い仕訳を立てればよいか迷う方もいるでしょうが、ファクタリング利用で手数料として支払った分は売掛債権売却損という勘定科目により処理を行います。

 

売掛債権を譲渡したときの仕訳処理

商品やサービスを販売・提供したことで発生した売掛金をファクタリングしたとき、経理担当者が迷いがちな会計処理をご説明します。

たとえば売掛金1,000万円を2社間ファクタリングで現金化した場合、ケースによって仕訳の内容が多少異なってくる点に注意してください。

まず、取引先と通常業務により売掛金が発生した場合は、

借方:売掛金1,000万円    貸方:売上(課税対象取引)1,000万円

という仕訳で会計処理を行います。売掛金となった本業による収益である売上は、消費税の課税対象となります。

つづいてファクタリングを契約した際、その代金の入金が契約日より後になる場合は、

借方:未収金1,000万円    貸方:売掛金1,000万円

という仕訳により買取代金が入金されるまでは一旦未収金として処理します。2社間では即日現金化というケースなどもありますが、3社間ファクタリングでは契約と買取代金が入金されるまで誤差があるので、会計処理を間違わないようにしましょう。

なお、契約後にファクタリング会社から売掛債権の買取代金が入金されたときは、課税対象外(非課税取引)として扱います。

借方:普通預金900万円           貸方:未収金1,000万円
売上債権売却損(非課税)100万円

2社間ファクタリングにおいて、契約と同時に即日資金化により入金されたときは、一旦未収金として処理する必要はありません。

借方:普通預金900万円            貸方:売掛金1,000万円
売上債権売却損(非課税)100万円

 

支払う手数料に消費税は課税されるのか

なお、会計処理を行うにあたり、ファクタリング会社に支払う手数料に対する消費税の扱いはどうなるのだろう?と気になる方もいることでしょう。

ファクタリングは売掛金を売却することにより資金を調達する取引ですが、売掛金の譲渡は消費税非課税の取引です。そのため、発生する手数料も課税取引には該当しません。

売掛金と受取手形、どちらを売却した場合でも、支払う手数料や割引料は消費税が課税されないと理解しておいてください。

ファクタリングを利用する前に仕訳の確認を

ファクタリング会社に債権を譲渡した時には通常の売掛金の処理とは違う仕訳が必要になります。手数料などの支払いが必要になり、会計処理においてどのような方法や勘定科目を使って仕訳を立てればよいか迷うこともあるでしょう。

ただ会計処理自体はそれほど難しいものではありませんので、どのような仕訳方法となるのか確認しておいてください。

ファクタリングを活用すれば貸借対照表上の資産を会計からオフする、つまり外すオフバランスが可能であり、自己資本比率を高め企業価値を高めることが可能です。

売掛金を売却する買取ファクタリングなら保証料や一時金など余計な費用も発生しませんので、有効な資金調達の手段として活用してみてはいかがでしょう。