会社の健全性の指標「キャッシュフロー計算書」の分析を!


誰もが知っている大企業でも倒産してしまうことはありますので、規模が大きいから安心できるというわけではありません。
倒産しないためには適切な経営を行うことが必要ですが、どのくらい会社が安全かの指標に決算書が用いられます。
決算書では主に貸借対照表から安全性を判断することになるでしょうが、同時にキャッシュフロー計算書を用いた分析も必要です。

キャッシュフロー経営の重要性とは
会計上は利益が出ていても、それが会社の実態とは限りません。日本の企業はキャッシュフローを無視して財務体質を悪くしている傾向が見られますが、企業価値評価の尺度とも言えるものなので改善していくことが重要です。

黒字倒産してしまう原因は?
利益が出ていたとしても資金が手元にないことで会社は倒産します。このような黒字倒産の原因として、不良滞留債権が生じること、運転資金に対して銀行が貸し渋りや貸し剥がしを行うこと、過大な在庫保有や設備投資があることが挙げられます。

どの会社の資金獲得能力が低い?
例えば、次のような経営を行っている会社(A社、B社、C社)があったとします。この3社を比較した場合、どの会社の資金稼得能力が低いかわかるでしょうか。
A社は営業活動で得たキャッシュフローがマイナスで資金がなかったため、所有している資産(投資活動)を売却して資金調達を行い、さらに不足分は借入金(財務活動)から調達するなどで賄っています。
B社は営業活動で得たキャッシュフローの範囲で資産形成や設備投資(投資活動)を行い、運転資金を一定保持しておくため借入金(財務活動)から資金調達を行い賄っています。
最後にC社は営業活動で得たキャッシュフローの範囲で資産形成や設備投資(投資活動)を行いながら、借入金(財務活動)の返済などで利子負債などを圧縮しながら将来抱える負担を軽減しています。

・A社が資金稼得能力の低い企業
B社とC社はどちらも営業活動で得たキャッシュフローの範囲で、資産形成や設備投資などの投資活動を行っています。
残った資金の残高を見ながら資金調達や借入金など負債に対する返済を行っているため、B社とC社のどちらが良いかの判断は貸借対照表の状況次第になりますが、いずれにせよ資産を削り、借入金を増やしているA社の状況が悪いことには変わりません。このような状況が続くとA社は体力を失いいずれ倒産する可能性があるでしょう。

キャッシュフロー計算書でお金の流れを把握する
キャッシュフローはお金の流れを表す指標ですので、売上が上がっていても手元に現金がない状態を防ぐために管理していくことが必要です。
現金がなければ従業員の給料も払えず、商品の仕入れもできません。さらに金融機関の借入金の返済もできなくなり、いずれは資金がショートします。
会社にとって現金は体力を維持するための源ですので、会社の安全性は損益計算書や貸借対照表だけを指標にはできません。現金の流れを把握するためにもキャッシュフロー計算書を用いた分析を行いましょう。