売掛金を適切に管理するために必要な「売掛金年齢表」とは?

売掛金の回収管理がしっかりとできているかによって、会社の資金繰りが大きく左右されます。そのため適切に売掛金を管理していくことが必要になりますが、経営者自身が代金を回収することの重要性を認識した上で管理業務には積極的に関わるようにしましょう。

売掛金業務の管理体制を整備していくために、管理業務をサポートする売掛金管理に関する管理資料を整備することが必要になります。管理資料の内容次第で、売掛金管理業務が円滑に行われるかも異なってくるでしょう。

売掛金を管理するための資料

売掛金を管理する際には、まず取引先ごとにどのくらいの売掛金が残っているのか、その中で売掛金が滞留しているものはないかを把握していくことが必要です。

そのために活用したい管理資料には、「売掛金残高一覧表」と「売掛金年齢表」があります。

・売掛金残高一覧表

売掛金残高一覧表は取引先など顧客別に前月売掛金残高、当月売掛金発生額、当月回収額、当月売掛金残高などを確認することができる資料です。

エクセルなどの表計算ソフトでも簡単に作成することができます。自分で作成する場合には、必要な項目を追加して管理しやすいようにアレンジしても良いでしょう。

ただし、帳簿上の売掛金残高と売掛金残高一覧表の合計数値が一致することが重要です。

・売掛金年齢表

売掛金年齢表は取引先ごとの売掛金の未収入金残高を、入金予定日を基準として一定間隔で区分して管理する一覧表です。

滞留している売掛金の状況が一覧で確認することができますので、滞留債権の発見に有利になるのが売掛金年齢表だと言えます。企業規模がまだ大きくない頃から作成されておくと管理が容易になります。

得意先ごとに回収サイトを把握し、どの会社が今何か月分の売掛金を持っているのか、いくら滞留しているかを確認しておくようにしましょう。

売掛金年齢表から見てわかること

売掛金年齢表からはそれぞれの売掛金が発生して何か月経っているかなどの情報が表に示されるため、債権管理をする上で重要になる資料です。

得意先など顧客によって支払条件は異なるでしょうが、月末締めの翌月末払いの顧客であれば売掛金年齢が2か月を超過していることはあり得ないでしょう。しかり仮に3か月を超えている場合には不良債権発生の兆候だとみなすこともできます。

支払いが遅れている得意先に対して催促を行ったり、出荷を一時的に停止したりという措置を検討することになるでしょう。

売掛金を適切に管理するために

取引先別でいつ売上が発生しいくら回収されていないかを月別に分析してくことが必要です。古い月の売掛金が残っている場合は不良な顧客だと判断できます。

取引先別の売掛金リストを累積金額だけでなく、いつの時点でいくらずつ発生したのかまで調べてリストアップしていき、年齢ごとに古い順から回収していきましょう。時効を迎えないように残高確認書なども渡すことが必要です。

また、会計監査でも売掛金年齢表の提出が求められることもありますので、必ず作成しておくようにしましょう。